第26話 帰宅、そして―――
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−Interlude−
士郎は現在運転中だ。
土産を買いながら最後の観光を終えた士郎達は、昨夜の時点でほとんど荷物をまとめ終えていたからすぐに出発体制を整えられていた。
「この車良いなー、ハゲ達行きはこれで来たんだろー?」
「あんまり騒がないでよガクト。無理して乗せてもらってるんだから迷惑でしょ」
運転手である士郎を含めて5人で来たには後ろが騒がしい。
それもその筈。自分達よりも先にホテルに戻っていた風間ファミリー達とまたも遭遇して、共にキャンピングカーに乗って帰る事に成ったのだ。
確かに風間ファミリー達も乗せる事は可能だったが、行きの時とは違い座席も埋まってしまい、横になって寝るスペースは消えてしまう位には狭くなった。
とは言っても、お互いの間には1人位なら座れるスペース位のゆとりはある。
けれども車内の行き来は難しく、冷蔵庫に入っている飲み物や食料品も近くに座っている準が必然的に取り出して手渡す形になっていた。
座席の位置は、士郎以外の葵ファミリー+αの4人は後ろを希望していたので最優先で決まり、キャップが助手席を希望したが迷惑になるだろうと最古の幼馴染である大和の決断により、無理矢理羽交い絞め状態で後ろに座らせられていた。
「おーぼーだー!」
「京、うるさいから黙らせろ」
「分かりました、旦那様?」
「ふぐむっ・・・・・・ぎゃーーーー!!?」
京に無理矢理に一味たっぷりの焼きそばパンを口に入れられたキャップは、口内の痛みに悶えながら悲鳴を上げる。
因みに百代が助手席にいた。
これは京の提案に、本人も拒否姿勢を示さなかったのでこうなったのだ。
「後ろは賑やかで楽しそうだが、良かったのか?」
「こんな美少女の横を独占できてるのに、何か不満でも?」
土産の買い物時の反応に不満が残っていたのか、揶揄うように言う。
だが百代は京からの忠告をまだ学んでいなかった様だ。
士郎の臆面も無く言う言葉に。
「押し付けすぎると思うが不満なんて無いぞ?寧ろ贅沢だと思うな。今だけとはいえ、百代程の美少女を独占できるなんて罪悪感すら感じるかもしれない」
「なっっ!?」
口にすれば気恥ずかしいであろう言葉を、士郎は柔らかな表情のまま百代に躊躇なく言う。
それを受けた百代は二回目とは言え、赤面する。
傍から見れば好意を抱いている判断材料であろうが、士郎は無自覚で百代は認めたら自分の負けと変な意地を張っていた。
「如何したんだ百代?顔なんて赤くして・・・」
「クッッ!!」
「それで如何して俺は睨まれるんだ?」
「士郎が悪いからだッ!」
「なんでさ」
『・・・・・・・・・・・・』
そんな2人の様子や会話
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