第26話 帰宅、そして―――
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翌日。
朝食を取り終えた士郎達は、お土産を買うためにそのホテルの土産コーナーでは無く、外へ繰り出していた。
「アルバさんのお土産、どれにしましょうか?」
「寄木細工の工芸品とかいいんじゃないかな?若」
「藤姉ぇのお土産如何しよっか〜?」
「美味い食い物だったら何でも食べるぞ?藤姉ぇは。雑食だからな」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・」
葵ファミリー+αの内の4人は和気藹々としているが、ゲストである京極だけが違った。
別に不機嫌と言うワケでは無い。
彼の視線は基本、士郎に向いていた。
勿論、見る見られる視線に鋭い士郎自身が気づいていない筈も無い。
それ故、如何して自分を見ているんだと聞こうとした士郎であるが、何故か本能が聞くなと警鐘を鳴らして来たのだ。
聞けば必ず藪蛇になると。
イマイチ理由が解らないモノの、自分のこれまでの経験上その警鐘に逆らっていい方向に行った試しがないので、取りあえず聞かないと言う選択肢を取っていた。
「・・・・・・・・・ふむ」
そして士郎を見ると言うか観察している京極は、興味深そうに穴が開くほど見続けている。
京極は今現在の士郎を図り損ねていた。
数年の間、友人として過ごして来たから微妙な士郎の変化にも気づけたのだが、何がどう変化したかの詳細はまるで分っていなかった。
(だが感じる。もうすぐすべての謎を解き明かす為に欠けている要因と、巡り合う予感を・・・!)
そして京極の予感通り、百代が到着した。
「あっ、士郎さん達も来てたんですね」
そこに、同じく土産を買うなどの理由でホテルの外に繰り出していた、風間ファミリーと遭遇した。
この時に京極は、士郎の微妙の変化の回答へと繋ぐための判断材料を得た。
何故ならこの中で、士郎と百代が誰よりも早く目線を合わせたからだ。
(2人の視線が重なった時、互いを見る目が以前よりも柔らかくなった?)
これは一体何を意味するのかと、気になったので少々爆弾の投下をする事にした。
京極が1人観察を続けている間に、風間ファミリーと葵ファミリーが混ざり合ってどのお土産を買おうか等で盛り上がる。
その中で偶然か必然か、至近距離で話し合ってる士郎と百代へと切り込む。
「武神に衛宮」
『ん?』
「これは私の勝手な推測だが、2人はまさか・・・・・・付き合いだしたのか?」
『は?』
『え?』
「何・・・です・・・って」
投下された爆弾に周囲は、1人以外が皆呆気に囚われ、その1人である冬馬が京極の言葉の意味するところに愕然とした。
そして当人である2人は――――。
「はぁ!?何言って
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