第六話 譲れないもの
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載機隊にそう愛おしげに話しかけた。
その様子を海上から鳳翔は静かに見守っていた。
「加賀さん。」
鳳翔が顔を向けた。
「・・・・・・。」
加賀は何も言わず、目を閉じかすかに首を振った。そして静かに鳳翔のもとを去っていった。それが今の試合の結果を認めないという意味なのか、自分の前言を撤回するという意味だったのか、鳳翔はわからなかった。
この結果はすぐに提督に伝えられ(実を言えば提督もひそかに観戦していたのだが)紀伊は改めて南西諸島作戦の一員として空母部隊に配属されることとなった。
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