冥府の門編
リベンジマッチ
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とに誰もが気付いた。
「これは・・・こんなことが・・・」
信じられないと言った表情のマスター。彼の後ろから気になったメンバーが覗き込むと、そこには信じられない悲惨な事件が記載されていた。
第三者side
ここ、元評議院のヤジマが運営するレストラン8アイランド本店でも、シリルたちの元に届いた情報と同じものがやって来ていた。
「こりゃあひどい事件だな」
「評議院が爆破?」
「九人の議員が全員死んじまったらしい」
店のオーナーであるヤジマと手伝いでやって来ているフリード、ビッグスローがそう言う。大ニュースというのは、評議院が会議等を行う本部、ERAが爆破され、すべての議員がそれにより死亡してしまったのだ。
「それだけじゃないぞ。死傷者119名。大惨事だわい」
評議院の強行検束部隊、さらにはその他の部下たちも巻き沿いを喰らい、大量の怪我人や死者を出してしまったのであった。
「あんた、評議院やめててよかったねぇ」
「バカたれ!!不謹慎なことを!!」
「しかし、不幸中の幸いでしたね」
ヤジマはまだシリルとウェンディが化猫の宿に所属していた頃、評議院の議員として活動していた。しかし、楽園の塔での一件でエーテリオンを投下した彼らは、議員全員が辞職する自体となったのだ。そして彼は、以前からやりたかったレストラン経営に携わり、現在に至るのである。
「まぁ、あのままでは済むまいと思っていたよ」
「何が・・・ですか?」
突然何の脈絡もなく話し始めたヤジマ。フリードはそれが何のことなのかわからず、詳しく説明を求める。
「ERAのことじゃよ。評議院本部『ERA』は、大陸に数多存在するギルド、すなわち魔導士たちを束ねる要。求められるのは正確な判断力と強い決断力。ワスもその一員となってできる限りのことはしたつもりじゃ」
一度新聞から目を外し、自分がかつて所属していた組織について語るヤジマ。それは、その組織の浅はかさを知っているものの言葉だった。
「じゃが、あそこの運営には様々な問題があったのもまた事実。時に誤った判断をス、時に強引な方針を示ス、やがてワスなどが出る幕はなくなったのぅ。評議院をやめてこの店を開いた時、つくづく思ったよ。これでワスは重い荷物を下ろせたとな」
「ヤジマさん・・・」
彼のその言葉を聞いて、フリードとビッグスローは忙しなく動かしていた手を止め、彼の方を向き直る。ヤジマは彼らの方を向き直ることなく、話を続ける。
「確かに肩の荷は降りたが・
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