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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第512話】
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取り戻す」


 力強い言葉と眼差し、口で言うのではなくこれからの行動で示すと言う辺り、本当に変わる兆しが見えてきた。


「……わかった。 篠ノ之、いつでも誰かからの第三者の厳しい目が見てるからな」

「無論だ。 ……有坂、夜分遅くにすまなかった。 ……そ、それと、だな」

「……?」


「も、もう私は、意地を張らない。 ……飯山が前に言っていた様に、有坂が指摘した通り、私は機体性能に頼りっぱなしだ。 私自身が精進しなければ……前の襲撃事件同様に足を引っ張るかもしれない。 か、可能な限りは善処するから……と、共に……訓練、を……」

「ああ、構わないよ」


 不器用だが、確実に前に進もうとしている篠ノ之。

 これから先、篠ノ之にとっては苦難が続くかもしれないが……それでも、今は小さな一歩が少しずつ、彼女を成長させると俺は信じる。

 美冬からは甘いって言われそうだが――。


「あ、有坂……も、もう一つだけ。 良いだろうか……」

「ん? なんだ、篠ノ之?」

「……その、こ、これも……ずっと謝りたかった。 ……た、戦いの最中に……攻撃した……事を」


 罰が悪そうな表情を見せた篠ノ之、フレンドリーファイアの件だろうか?

 個人的にはもう過ぎた事だし、今さら言っても仕方ないのは事実。


「大丈夫、俺は何も思ってないし。 ……それでも気にするなら、篠ノ之は状況把握して他の皆に攻撃が及ばないように、な?」

「……有坂。 ……う、うむ」


 何度も頷く篠ノ之、腕組みすると豊満な乳房が窮屈そうに身を寄せていた。

 以前なら何も思わなかったが、何故か少しドキッとしてしまった。

 それから暫く談笑を続けた、篠ノ之自身ぎこちなかったものの、会話自体は弾んだ、こういう事をきっかけにして、いつかは篠ノ之に本当の友人が出来る、その日を楽しみにした――。
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