暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜碧の御子と大魔導師の邂逅〜
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しているのよ?」

「め、面目ない……」

ゲルドに指摘されたリィンは疲れた表情で肩を落とした。

「まあそこも含めて私はリィンの事を好きになったのだけどね……けど、デートか……アリサ達ともした事があるリィンならエスコートも上手なんでしょうね。」

「へ。」

「?どうしたの、リィン?」

自分の言葉に呆けた声を出したリィンが気になったゲルドは不思議そうな表情でリィンを見つめ

「…………えっと、よくよく思い返してみたらアリサ達と今までデートをした事がないんだ……学院に通っていた頃はそれぞれ用事とかで無理だったし、内戦の時はそんな暇もなかったし……」

「え。」

(あ、言われてみればそうよね♪)

(デートの代わりにたくさん愛し合っていたけどね。)

(ふふふ、まあある意味そちらの方が効果的でしょうけどね。)

(……普通の男女交際による順序を飛ばして淫らな毎日を送る事でアルフィン様達と夫婦の関係になるとはさすがは性欲旺盛な不埒過ぎるマスターですね。)

(す、すみませんリィン様……全く反論できませんわ……)

リィンの答えを聞いたゲルドが目を丸くして呆けている中、ベルフェゴール達の念話を聞いたメサイアは疲れた表情で肩を落としていた。



「フフ、それじゃあ私はリィンの初めてのデートの相手って事になるのかしら?」

「え、え〜と……そうなるな。その、初めてだから色々拙い所があるかもしれないけど、できれば大目に見てくれると助かるんだが……」

「それはリィン次第ね。――――私にリィン達がお世話になっているトリスタや学院を案内してくれるという私との”約束”、期待して待っているわね。」

「あ、あまり期待して貰っても困るんだが……―――それじゃあ俺は先に学生寮に戻って休んでいるよ。」

「うん。私はもう少しだけ景色を見ているわね。」

「わかった。―――お休み、ゲルド。」

「お休みなさい、リィン。」

そしてリィンはその場から去って行き、ゲルドは去って行くリィンの背中を見守っていた。



「―――ありがとう、リィン。こんな私を愛してくれて。お蔭で覚悟、決まったよ。」

リィンが去った後ゲルドは全てを受け入れたかのような穏やかな微笑みを浮かべていたが

「…………あ、れ……どう、して……涙が…………以前決めた時は涙なんて、出なかった、のに……うっ、ひっく…………死にたく、ないよ……もっとリィンや、みんなと一緒にいたいよ………ひっく……ううっ………」

すぐに涙を流し始め、顔を俯かせて身体を震わせながらその場で崩れ落ちて声を押し殺して泣き始めた。



「………………(心の奥底で求めていた自分を受け入れてくれる”絆”を手に入れた事や一人の少女
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