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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第224話
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ます。オズボーン元宰相とイレーナさんには申し訳ありませんが……俺にとっての”家族”はシュバルツァー家です。」
「………そうか。イレーナ君と当時のオズボーンは君の幸せを願っておった。じゃから君のその答えは決して間違っておらんよ。」
「学院長………………」
実の両親を否定したにも関わらず、自分の答えを尊重して優しげな微笑みを浮かべるヴァンダイク学院長をリィンは静かな表情で見つめていた。
「奴との決戦の際は儂も教官や生徒達と共に君達の”道”を切り開き、君達の”翼”である”カレイジャス”を防衛するメンバーに加わるつもりじゃ。見果てぬ夢を見続けるあの馬鹿の討伐は君達に任せる。」
「……わかりました。」
ヴァンダイク学院長の言葉を聞いたリィンは決意の表情で頷いた。
「さて……儂はそろそろ失礼するぞ。」
「お疲れ様です。―――あ。学院長、最後に一つだけ尋ねたい事があるのですがよろしいでしょうか?」
「む?何じゃ?」
リィンに制されたヴァンダイク学院長は不思議そうな表情でリィンを見つめた。
「……俺の本当の母の……イレーナさんの墓はどこにあるのでしょうか?せめて墓参りくらいはしたいと思っていますので……」
「おお、そうじゃったな。肝心な事を伝え忘れているとは儂も年じゃな。―――――リベール王国の”ボース地方”のラヴェンヌ村の墓地の奥地にある”百日戦役”で犠牲になった村人達の名前が彫られている慰霊碑にイレーナ君の名前が彫られ、そこにイレーナ君が眠っておる。」
「リベールの……―――ありがとうございます。オズボーン元宰相との決戦が終わって、状況が落ち着いた後墓参りに行かせて頂きます。」
「フフ、その時はアルフィン殿下を始めとした君の番いの女性達も連れて行った方がよいのではないか?イレーナ君も驚くじゃろうな。息子がアルフィン殿下どころか、多くの女性を番いにしたのじゃからな。」
「ハハ……考えておきます。」
その後ヴァンダイク学院長と別れたリィンはトリスタや士官学院を見回り始めた。
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