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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第223話
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達の帰りを首を長くして待っておったよ。――――勿論クロウ君、君もな。」

「………………学院長…………その………俺のやった事に学院の連中まで巻き込んでしまって、悪かったと思っている……俺のやった事は決して許されない事だとも自覚している……それでも一言だけ謝らせてくれ……―――すまなかった!」

ヴァンダイク学院長に見つめられたクロウはその場で頭を深く下げた。

「―――顔を上げるのじゃ、クロウ君。確かに君のやった事は一生を使っても償いきれない罪かもしれぬ。じゃがな……君は己の罪と向き合い、まだ”やり直せる”。帝国をより豊かな国にしたいが為に多くの怨嗟の声を無視し、更には負けた腹いせに双界に宣戦布告をしてまで、帝国を繁栄させようとする大馬鹿者のオズボーンと君は違う。」

「学院長………」

「………………」

ヴァンダイク学院長の言葉を聞いたリィンは呆けた表情をし、クレア大尉は辛そうな表情で黙り込んでいた。



「それに生徒が教師に迷惑をかけるのは当たり前の事じゃ。君もトールズの生徒。自分自身の罪を認め、儂らに謝罪した事だけで十分じゃ。じゃから君もトールズの一員として胸を張って、トールズの皆と決戦に挑むのじゃぞ?」

「……っ……!ああ……!」

ヴァンダイク学院長に諭されたクロウは一筋の涙を流した後涙をぬぐって決意の表情で頷き

「あっ!クロウ、今泣いていたよね〜♪」

「珍しい場面が見れたな。」

「フフ、導力カメラがこの場にないのが非常に残念だよ♪」

ミリアムは無邪気な笑顔を浮かべ、ユーシスとアンゼリカはそれぞれからかいの表情でクロウを見つめていた。



「お、お前ら……ってか、ゼリカ!そこで何で導力カメラが必要なんだよ!?」

「ハハ……これもまた久しぶりの”かけがえのない毎日”の一つだね。」」

アンゼリカと言い合いしているクロウを見たジョルジュは苦笑し

「これでようやくトールズ士官学院が真の意味で”一つ”になれたな……」

「うむ。例えどんな苦難があろうと一つの意志になった我らが挑めば必ず超えられるな……!」

「これが”Z組”……ううん、トールズ士官学院が一つになった瞬間なのね……」

ガイウスの言葉にラウラは力強く頷き、ゲルドは微笑ましそうにリィン達を含めたトールズ士官学院の生徒達を見回していた。

「…………?」

「セレーネ、どうしたの?」

首を傾げて不思議そうな表情で考え込んでいるセレーネに気付いたエリゼは尋ねた。

「いえ……誰か忘れているような気がしまして……」

エリゼの疑問にセレーネが答えたその時聞き覚えのある女性の声が聞こえ

「まあ……私の存在を忘れているなんて、皆さん、薄情ですわよ♪」

「へ。」

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