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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第222話
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とは……お蔭で厄介払いができた。シュバルツァーに礼を言わねばならないな。」

クロチルダが退室した後レーヴェは静かな笑みを浮かべて退室しようとしたが

「待って、レーヴェ。その前に聞きたい事があるのだけど。」

「?」

プリネに制止され、不思議そうな表情で振り向くと膨大な威圧を纏って微笑むプリネがレーヴェを見つめていた!



「……カリン?」

「フフッ、”結社”にいた頃は随分とクロチルダさんと”仲が良かった”ようね?さっきのクロチルダさんの話……もう少し詳しく聞かせてくれないかしら?」

「待て、カリン。何か誤解していないか?さっきも言ったように”蒼の深淵”とは何もなかったぞ。むしろ言い寄られて迷惑していたくらいだ。」

プリネに指摘されたレーヴェは冷や汗をかきながら反論したが

「私に対して後ろめたい事がないのなら、詳しく話してくれても問題ないわよね??」

「………………」

プリネが聞く耳を持っていない事に気付くと表情を引き攣らせた。



「ヒッ!?プリネまで!?ガタガタブルブル……!」

「うふふ、プリネお姉様が嫉妬している所なんて初めてみたわ♪まあ、仕方ないわよね♪”蒼の深淵”は凄く美人さんで、スタイルだってプリネお姉様より上だし♪」

「何故余の周りには嫉妬深い女性が多いのじゃ……」

「しかも揃いも揃ってその女性達の相手のほとんどは多くの女性達と関係を持っている人達ばかりですよね……」

その様子を見守っていたエヴリーヌは表情を青褪めさせて身体を震わせ、レンは小悪魔な笑みを浮かべ、リフィアとツーヤは疲れた表情で頭を抱え

「……エリゼから話には聞いてはいたが、話以上の節操の無さだな……」

「フフッ、下手をしたら多くの女性達との結婚式を挙げた後も更に増やすかもしれないわね。」

リィンの顔を思い浮かべたゼルギウスは呆れ、シグルーンは苦笑していた。



〜客室〜



「…………ん………(殺気!?)!!――――え”。」

翌朝目覚めたリィンは自分に向けられる殺気に気付いた後慌てた様子で飛び起きて身構えたが目の前にいる人物達を見て表情を引き攣らせた。

「ようやくお目覚めね、リィン?フ、フフッ、フフフフフ……!」

「そのご様子ですと昨夜もさぞかし楽しまれたのでしょうね、兄様?ウフフフフフ……!」

「私とした事が完全に油断していました……まさかクロチルダさんがこんなにも早く積極的に動いて来るなんて想定外です……!ウフフフフ……!」

「フフ、姉さんとまでそうなる事は予想していましたけど、幾ら何でも早すぎですよ、リィンさん………」

「シュバルツァー家は将来が安泰ですね。跡継ぎには困らないのですから、フフッ………」

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