第三百三十三話
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第三百三十三話 具体的に
赤音の姉である葵はジップとハリーが見ても確かに奇麗になっていた、それで二匹は赤音の部屋で主に対して言った。
「確かにね」
「お姉さん奇麗になってるし」
「前よりもさらに」
「お顔が奇麗になって」
「スタイルもね」
「よくなってるわね」
「そうでしょ」
まさにとだ、赤音も使い魔達に応える。
「お姉ちゃん本当に奇麗になったわ」
「そうね、あれならね」
「もてるわよ」
「どうしてかしら」
ここでだ、赤音は首を傾げさせてこんなことも言った。
「お姉ちゃんが前にも増して奇麗になったのは」
「ああ、その原因ね」
「奇麗になるには理由があるっていうのね」
「そしてその理由は何か」
「ご主人が気になるのはそのことなのね」
「そうなの、どうしてかしら」
首を傾げさせてだ、赤音はまた言った。
「彼氏出来たとか?」
「それ言うの?そこで」
「オーソドックスじゃない?」
二匹は主に突っ込み返した。
「それじゃあね」
「幾ら何でも」
「ありきたりで」
「そうかも知れないにしても」
「ううん、けれどよく言うじゃない」
赤音は自分の前にいる二匹にまた言った。
「交際相手出来たらって」
「確かにそうだけれど」
「それでもね」
「お姉さんに彼氏出来たとか」
「考えとしては陳腐じゃない?」
「そうかしら、けれど」
それでもと言う赤音だった。
「可能性としては高いでしょ」
「じゃあお姉さんに交際相手出来たかどうか」
「調べるの?」
「魔法でそうするの?」
「ここは」
「どうしようかしら、ただ調べるには」
それでもとだ、また言った赤音だった。
「私前にお姉ちゃん尾行したけれどもうね」
「それはしたくない」
「そうなのね」
「ここは魔女らしく調べてみたいわ」
こう二匹に言うのだった、だが。
「何をするか」
「それはね」
「これからなのね」
「考えるわ」
具体的な方法はだ、これから考えることだった。
第三百三十三話 完
2016・4・17
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