第一幕その六
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「あの人に聞こう」
「そうだね、まずはね」
「あの灯台まで行ってね」
「あの人にここがどの国か聞く」
「それがいいわね」
ジョージ、神宝、ナターシャ、恵梨香が応えてです。
そしてです、皆でなのでした。
灯台に向かいます、そこで。
ボタンは皆にです、こんなことを言いました。
「灯台は夜に光を出すんだよね」
「ええ、そうよ」
恵梨香がすぐにです、ボタンに答えました。
「そして船の案内をするの」
「そうだよね」
「灯台は海の道標よ」
「だから必要な場所なんだね」
「そうなの」
「いい場所なんだね、灯台って」
「若し夜に灯台がないと」
その場合はどうなるかもです、恵梨香はボタンにお話しました。
「船は迷ってしまうの」
「そうしたいい場所なんだね」
「昼は周りが見えるけれどね」
「夜は真っ暗になるからね」
「何処が何処なのかわからなくなるわね」
「見えないとね」
「けれど灯台は光を照らして」
そうしてというのです。
「そこが何処か船に教えてくれるの」
「そして船は自分達の場所を知ってだね」
「航海出来るのよ」
「だから灯台があるんだね」
「そうなの」
恵梨香は微笑んでボタンにお話しました。
「だからオズの国にも灯台があるのよ」
「そうなんだね、そういえば」
今度はジョージが言います。
「僕達オズの国の海には出たことないね」
「海を見たこともだよ」
神宝はそのジョージにお話します。
「これまでなかったよ」
「そうだね、オズの国の海にはね」
「川や湖は何度も見ても」
「海はなかったね」
「そうだったよ」
「いや、そう考えたら」
「今度のことはね」
こうしてオズの海を見ていることはというのです。
「はじめてのことだよね」
「そうだよね」
「いや、オズの国の海もね」
「いいものだよね」
「奇麗に青く澄んでいて」
「何時までも見ていたいよね」
「そうね、神戸の海も素敵だけれど」
ナターシャも微笑んでその海を見ています。
「この海を見ていると飽きないわ」
「ボタンも海は好きかな」
カルロスは微笑んでボタンに尋ねました。
「水兵さんの服だしね」
「好きだよ、けれどね」
「けれど?」
「確かに僕は水兵さんの服を着ているけれど」
それでもというのです。
「海に出たことはあまりないんだ」
「そうなんだね」
「オズの国のあちこちを回ってるけれど」
「それでも海は」
「あまりないんだ」
「そうなんだね」
「リンキティンクさんの国にも何度か来たことがあって確かに海に出たこともあるけれど」
その数自体はあまり多くないというのです。
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