Song of the Fairies
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が、それがどういうことなのかわからず、固まってしまう。
「ほいって・・・」
「私の畑で取れたジャガイモ」
そう言って高笑いするウォーロッドさん。え?あれだけの仕事して依頼がそれだけなの?
「というのは冗談じゃ」
「だ・・・だよな・・・」
「は・・・ははは・・・」
「び・・・びっくりしました」
どうやらジャガイモが報酬というのはお決まりのジョークだったらしい。彼の冗談に苦笑いする妖精たち。
「本当は、隣の村で買ってきたジャガイモなのだ」
性懲りもなく同じようなジョークをいい放ったウォーロッドさんに、とうとうナツさとグレイさんがキレた。
「どっちでもいいわ!!」
「金寄越せコラァ!!」
そこだけ聞くとなんだか悪いような人に聞こえるから不思議だ。結局、ちゃんと依頼料を受け取ったことで満足させたことで、この場は収まったのだった。エルザさんが本気でジャガイモを受け取ろうとした時は、どうしようかと思ったけどね。
そして、ウォーロッドさんのジョークに振り回されていた間に、日が暮れて外は暗くなっていた。
「ナツさん、グレイさん、早く行きましょう!!」
バスタオルと体を洗うためのタオルを手に持って二人の青年に声をかける。実はウォーロッドさんの話だと、この近くに誰も知らない秘湯があるらしい。なので、疲れた体を癒すために、入ろうと言うことになったのだ。
「あ・・・いや・・・」
「俺らはいいや」
すでにウェンディたちはお風呂へと向かっているためここにはいない。なのでナツさんたちとお風呂に向かおうとしたのだが、あっさりと断られてしまう。
「えぇ!!ナツさんエルザさんに怒られますよ」
一夜ウイルスの時に彼はあまりにもお風呂に入らないことをエルザさんに注意されていた。今回は大分動き回ったし、汗も相当かいているはず。それを洗い流さないと、また彼女に怒られてしまうのではないのだろうか?
「グレイさんも行きましょうよ!!」
「な!!ちょっと待て!!」
すぐ目の前にいたグレイさんの手を引っ張って秘湯へと向かおうとした。しかし、彼もお風呂に入りたくないらしく、その場から動こうとしない。
「無理だ!!俺自信ねぇよ!!」
「何の自信ですか!?」
意味不明な発言をするグレイさんに思わず突っ込む。普段はほとんど裸なのに、今さら自信も何もないような気がする。
「海合宿では一緒に入ったじゃないですか!!」
「あん時と今とじゃ状況が違ぇんだよ!!」
「うんうん」
なおも抵抗するグレイさんとナツさん。何がそこまで彼らを押さえ付けているのか、さっぱりわからない。
「わかりました。一人で入って
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