Song of the Fairies
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ことを思い出していたのか、頬を緩ませていたルーシィさんを見てナツさんとハッピーがそう言う。そう言われてルーシィさんが怒りでプルプルと震えていた。
「休憩はこれくらいでいいだろ。いくぞ」
「「「「「オオッ」」」」」
体を休めた後、ウォーロッドさんの家へと再び歩き始める俺たち。
「あれ?そういえば・・・」
「どうした?ハッピー」
すると、ハッピーが翼を出しながらナツさんの隣を飛んでいると、何かを思い出す。
「報酬、いくらくらいかな?」
「あ、そういえば聞いてなかったな」
「依頼書にも書いてなかったですもんね」
通常の依頼だと、依頼書に達成報酬が記載されているのだが、今回のものにはそれがなかった。たぶん、ウォーロッドさんのことだから、抜けていたんだろうな。
「そりゃあ、聖十大魔道直々の依頼だ。すげぇに決まってる」
「報酬よりも、成し遂げたことを、まず誇りに思わねばな」
「難しいこと言うなよな」
「石頭だね」
「何か言ったか?」
「ルーシィが!!」
「え!?なんであたし!?」
そんな和気あいあいとした雰囲気のまま、やっとの思いで依頼主であるウォーロッドさんの自宅へと到着する。
「ウワッハハハハハ!!やっぱり君たちに任せて正解だったよ!!いやぁ、よくやったよくやった」
帰って早々報告をすると、相変わらずのハイテンションで迎えてくれるウォーロッドさん。彼の労いの言葉で気をよくしたナツさんたちは、同じようにテンションが上がっていく。
「楽勝だったな!!」
「無事、ウォーロッド様の依頼を達成できて、ホッとしています」
目上の方に対する敬意が全くないナツさんとかしこまっているエルザさん。正反対な二人を見て、なんか面白いと感じている。
「そういやあの盗賊の四人組は?」
「バーンって蹴り飛ばしちゃった」
「蹴ったのルーシィさんだけですよ」
ウェンディも蹴ったことは蹴ったけど、蹴り飛ばしたのはルーシィさんだけだ。まぁぶっ飛ばしたことに変わりはないけど。
「冥府の門が関わっていたのには驚きましたけど・・・」
「うむ。その辺りの調査は評議院に任せておけばよい」
事件の犯人についてもウォーロッドさんに報告したのだが、その辺はやはり専門の人たちに任せるべきと判断したらしく、こちらに背を向けながらそう言う。
「それより、君たちに報酬を渡さねばな」
「待ってました!!」
「まぁ、仕事もしたんだし当然よね」
「何かな〜?」
一体どれくらいの報酬がもらえるのかとワクワクしていると、ウォーロッドさんは植木をガサゴソといじり、手に何かを持ってこちらを振り返る。
「ほい」
その手には手のひらほどのジャガイモが握られていたのだ
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