第5章 汝平和を欲さば戦に備えよ
第44話 撲殺天使
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れればよかったんだけれどね」
「一誠のいう通りなんだがな。誘ってはみたが行かない、と即答だったよ」
「アザゼル先生が嫌われているからじゃないですか?」
「う、まあ、な」
なぜかはやてはアザゼルを嫌っている。表だって何か言うわけではないが、明らかに避けていた。こんないい男を避けるなんてよお、とアザゼルは愚痴る。が、一誠はなんとなく嫌な予感がしていたが、口に出すことはなかった。
◆
「イッセー君、変わった?」
イメチェンってやつだろうか。それとも、遅めの高校デビュー? コカビエル事件で共闘した時も違和感があったが、いまはそれがもっとすごい。
さわやか風のイケメンになったのだ。もともと面はよかったのだが、あふれだすエロパワーがすべてを台無しにしていた。残念な隠れイケメンだったのである。
それがどうしたことか。
「そうかな。うん、変わろうと努力しているんだ。もしいい方向に変わっているとしたら、努力した甲斐があったかな」
「そ、そう」
やはり爽やかだ。意識していないのだろうが、歯をキラリと輝かすあたりが心憎い。思わず心臓がドキリとしたのは何なのだろうか。恋などしたことないイリナにはその正体が分からなかった。
イッセーとは幼馴染だといったら、クラスの女子たちから質問攻めにあった。昔のイッセーの話だが、エロガキだったとしかいえない。むしろ、イリナの方が、何があったのか聞きたいくらいだった。
リアス・グレモリーと付き合いだしてから大変身したらしい。羨まし気に語る女子生徒とたちをみて、恋人ができると人は変わるんだな、と他人事のように思った。これで、イッセーの家に下宿することになったといったら、どれほどの騒ぎになるのだろうか。
イッセーの家に同居することに不満はない。幼馴染だということもあるが、個人的にイッセーの変貌に好感をもっている。彼を変えたリアス・グレモリーには感謝したいほどだ。
けれども、なぜか胸がチクリと傷んだ。
「はい! 二人三脚にイッセー君と参加します!」
教室で、元気よくイリナは発言した。体育祭の出し物への参加希望を募っていたのだが、開口一番いきなりの発言に、イッセーは驚いた。そんな話聞いていない、と。
イリナの方をみやると、満面の笑みを返された。まあ、唯一の昔からの知り合いなのだし、仕方ないか、とイッセーは得心する。イッセー狙いの女性徒も、イリナの明るいキャラクターに苦笑いするにとどめた。このあたりは、イリナの人徳のなせる業なのかもしれない。
そして、放課後、イッセーたちが部室に行くと、アザゼルとリアスが深刻な顔をしていた。
どうしたのか、と尋ねると、レーティングゲームの対戦相手決まったという。
「
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