影祓いの依頼
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力でできるな?」
「家事はなんとかします、それよりこの家に元住んでいた人は?」
まさかこんな田舎に1つの家をキープするような手間はしないだろうと七代が質問をする
「あぁ、神主が住んでたが亡くなってな、その後神主の奥さんが1人暮らししていたが今回ちょうどいい機会だし都会へ引っ越すそうだ」
「なるほど」
扉の鍵を伊佐地から受け取りドアを開けると中にはテレビや冷蔵庫等の家具が一通りそろっているのが見えた
「大体必要な物は手配しておいた……俺は正直シャドウ事案なんて本当に起こるかどうかも怪しいと思っている、1年したら帰ってこいみんな待ってるぞ」
「了解です」
それじゃあ頑張れと言うと伊佐地は去って行った
「さて、もういいよ白」
鞄の中から七代は白札を取り出すとそう声をかけた
「ようやくか…さすがに退屈じゃったぞ」
白札は突如古めかしい衣服を着込んだ少女へと姿を変える
「お疲れ様、ご飯にしようか何か食べたいものある?」
七代がやさしい口調で聞くと白はこう言った
「ふむ、ぽてちが食べたい」
「お菓子は…ご飯にならないよ」
「そもそも主様の料理は…まずくはないが色々とおかしいぞ?」
魚介類と饅頭を捏ねていたらたい焼きができあがったりのぅと言われる七代
「あれは……封札師公認の立派な調合術です、お菓子以外で何がいい?」
「はんばーがー」
白はジャンクフードが好物なのだ
「ハンバーガーか…マクドナルド何て近くにないよなぁ」
七代が困っていると白が広告を持ってきた
「一応近くにじゅねすというすーぱーがあるらしいと聞いたぞ」
「ジュネス…こんな田舎にも進出してるのか」
ジュネスのテーマ曲を携帯のメール受信の音楽に設定して友人に笑われたことを思い出しながら七代はそう呟いた
「よし、じゃあ今日はジュネスでハンバーガー食べにいこっか…白の服装は〜……」
着物を着た少女がハンバーガーを食べている姿はあまりにも不自然だ
こんな田舎だ、すぐに話題になる
「童は着替えるつもりなどないぞ」
「だよなぁ、買ってくるよ」
財布だけ持って七代は家を出ると街並みを見る
「1年か……」
東京のような何かが集まるようなおぞましさはないが田舎特有の封鎖的な雰囲気がどこか不気味に感じた
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