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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第215話
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人脈、後ろ盾を求めているのだい?」

エリゼの言葉にアルフィンが辛そうな表情で言葉を濁している中、オリヴァルト皇子は真剣な表情で尋ねた。

「全ては兄様の為です。」

「え……………”俺の為”ってどういうことだ、エリゼ!?」

「兄様が”尊き血”を引いていないからという下らない理由だけで、帝国貴族の方々は父様と母様を罵倒し、その結果父様達は社交界から離れ、ユミルに引きこもりました。その事を知った時私は悔しかったです……何故”尊き血”ではないという下らない理由だけで兄様が……私達の家族が否定され、罵倒されなければならないのか、と。そして同時に思いました……シュバルツァー家に地位や人脈があれば、そのような事にはならなかったではないのか、と。現にユーシスさんは母親は”平民”の血を引いていながらも、”尊き血”を重要視する帝国貴族達からは”貴族”として認められています。」

「姉様……」

「エリゼ……」

エリゼの話を聞いたエリスとリィンはそれぞれ複雑そうな表情をし

「……まさかお前は帝国貴族達を見返す為に地位や人脈、後ろ盾を求めたのか?」

目を伏せて黙り込んでいたユーシスは目を見開いて真剣な表情で尋ねた。



「いえ。ただ私は兄様を認めて欲しかった……―――それだけです。ですがその為には帝国貴族達ですら逆らえない後ろ盾が必要で、その後ろ盾を手に入れる為には人脈や地位が必要です。」

「そして君が求めていた後ろ盾とはリフィア殿下―――いや、メンフィル皇家である”マーシルン家”か…………エリゼ君、帝国貴族達が仕える存在―――エレボニア皇家であるアルフィン殿下――――”アルノール家”では何故役不足なのだい?」

エリゼの答えを聞いて重々しい様子を纏って呟いたアンゼリカは真剣な表情で問いかけた。

「その理由は到って単純です。リウイ陛下やリフィアは”百日戦役”で活躍した事によって、当時のエレボニア帝国の人々に恐れられた存在だからです。エレボニア帝国にとって恐怖の対象であるメンフィル帝国の皇族ならば、例え帝国貴族と言えど逆らう事はできませんから。」

「……ま、エリゼの言っている事は真実じゃな。実際夏至祭の際リィンを罵倒した愚か者達を余やリウイが一睨みして注意した途端、腰を低くして余達の顔色を窺うように謝ってきたからな。」

「そんな………!ただ”強い”という理由だけでアルフィン殿下達―――”アルノール家”を見限ったの!?皇族の人達の戦闘能力が高くて、戦場で活躍するなんてことはエレボニアの皇族達を含めて普通はありえなくて、プリネ達―――マーシルン家が特別なだけなんだよ!?」

エリゼの言葉にリフィアは静かな表情で肯定し、エリオットは信じられない表情で声を上げて反論した。



「私が求める後ろ
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