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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第212話
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こんな情けない男をそこまで求めるか?」

「……確かに”騎神”同士で決着をつけるという”約束”は守れなくなったが……クロウ。お前の”勝負”はまだ終わっていないだろう?」

「何?」

リィンの指摘にクロウは不思議そうな表情をし

「パンダグリュエルで俺に言ったよな。『勝負事の”後始末”―――内戦を終了させて、帝国に平穏を取り戻し、メンフィルとの外交問題も解決する必要もあるだろう。だから―――そこまでがオレの”勝負”だ』って。」

「確かに言ったが……それがどうした。内戦はメンフィルとクロスベルが終了させ、外交問題もお前らが解決してエレボニアを救った。―――俺の負けという形でな。」

「いいや、まだ終わっていない。オズボーン元宰相による騒動でエレボニアを含めた双界に危機が陥っている状況だし、何よりお前の故郷であるジュライが平穏と言える状況か?」

「………………………」

リィンの正論に反論ができず、複雑そうな表情で黙り込んだ。



「それにジュライがあんな事になってしまったのもオズボーン元宰相を暗殺したクロウにも責任の一端がある。ジュライの人達に対する償いの意味も込めて、俺達と一緒に来い、クロウ。」

「……ったく、故郷があんな事になって傷心している俺に追い討ちとか容赦ねぇな……同じサド同士で案外ヴィータと気が合うんじゃねえのか?」

「あら、私のどこがサドなのかしら?私は”蛇の使徒”の中では比較的温厚な性格をしていると思っているわよ?」

リィンの言葉に疲れた表情でクロウは答え、クロチルダの言葉を聞いた瞬間その場にいる全員は冷や汗をかき

「……”精霊窟”でエマをあれだけ言葉攻めしていた癖によくそんな図々しい事が言えるわね……」

「そういう女なのよ、ヴィータは。」

「ア、アハハ……」

呆れた表情をしているサラ教官とセリーヌの言葉を聞いたエマは苦笑し

(うふふ、ご主人様がSである事は否定できないわね。)

(ふふふ、全く持ってその通りですね。)

(リィン様をそんな風に仕立て上げたお二人がそれを言いますか?)

(同感です。というかクロチルダ様は命を救われた事でマスターに随分と感謝しているご様子。下手をすればクロチルダ様も”被害者”になる可能性が出て来たのですが。)

(フフ、今までの事を考えたらリィンならありえそうね。)

微笑ましそうにしているベルフェゴールとリザイラにメサイアは疲れた表情で指摘し、アルティナの推測にアイドスは苦笑しながら同意した。



「………降参だ。あんな事になっちまった故郷(ジュライ)の平穏を取り戻したいし、故郷を滅茶苦茶にした”鉄血”の野郎の息の根を今度こそ止めたい上、故郷の奴等に対する償いもあるから、俺でよければお前ら
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