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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第211話
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しも奴が世界の命運をかけた決戦に参戦するとはとても思えんし、”結社”が崩壊した事で意気消沈している奴にそのような気力があるとはとても思えないぞ。そもそも一時的に釈放された際に隙を見て逃亡された場合はどうするつもりだ?”C”の身柄は最終的にエレボニアに引き渡されるからまだいいとしても、メンフィルで罪を償う事になっている”蒼の深淵”が逃亡すればお前にも責任が追及されるぞ。」
レーヴェは真剣な表情でリィンを見つめて忠告した。
「その時は俺が責任を持って二人を拘束しますし、俺に科される処罰も受け入れます。それにエリスの件を考えるとクロチルダさんは根っからの悪人とはとても思えないんです。」
「え……」
「何?」
「……一体どういう事じゃ。」
リィンの言葉を聞いたエリゼは呆け、レーヴェは眉を顰め、リフィアは続きを促した。そしてリィンは”パンダグリュエル”での話を説明した。
「クロチルダさんがそんな事を……」
「……何考えているんだろ?切羽詰まった状況だったのにわざわざ敵に回る可能性のあるリィンの妹のエリスやオリビエの妹のアルフィンの安全を保障するなんて。」
話を聞いたツーヤは驚き、エヴリーヌは不思議そうな表情をし
「……彼女も女性だから、同じ女性として二人に危害を加える事は許せなかったかもしれませんね……」
プリネは静かな表情で推測を口にした。
「―――例え逃亡の可能性がないとしても、結社が崩壊した事に絶望している”蒼の深淵”がお前達に協力してくれると思っているのか?」
「……できれば今から説得したいと思っています。―――エリゼ、二人に会わせてくれないか?一時的に釈放もできるんだったら、俺達との面会も可能だよな?」
「それは…………リフィア、貴女はどうするべきだと思う?」
レーヴェの問いかけに答えたリィンに見つめられたエリゼは判断に困った後リフィアに視線を向けたが
「お主の好きにすればいい。二人の拘束権を持っているのはお主なのだからな。」
「……………………―――わかりました。二人をこの場に連れてくるように今から手配します。ただし二人は拘禁の身ですので、二人にはそれぞれ手錠をした状態で兄様達と面会してもらうのでそこはご了承下さい――――」
自分の判断で決めてよいというリフィアの答えを聞いて考え込んだ後二人をリィン達に会わせる事にした。
その後少しするとクロウとクロチルダが手錠をされた状態で兵達に連れられ、部屋に入って来た。
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