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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第210話
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ぞれ寂しげな表情をしていた。



「………………そうだな。ゲルドの言う通り、俺達”Z組”はまだ”全員揃っていない”。世界の命運をかけた決戦にベストを尽くす為にも”Z組全員が揃う必要がある”と俺は思う。」

「兄様……?」

「お、お兄様。まさかとは思いますがメンフィルにプリネ様達やクロウさんをわたくし達のメンバーに入れるように説得するつもりなのですか……!?」

リィンの言葉を聞いたエリスは不思議そうな表情をし、セレーネは信じられない表情で尋ねた。



「ああ。――――それとクロチルダさんもだ。」

「姉さんもですか!?い、一体どうして……」

リィンの口から出た予想外の答えに驚いたエマは信じられない表情でリィンを見つめた。

「クロチルダさんに償いの機会を与える為だ。世界の命運をかけた決戦に参加すれば”槍の聖女”同様とまではいかないと思うけど、メンフィルにも貢献した事になるから罪も少しは軽くなるだろう?それにクロチルダさんはみんなも知っての通り、魔術師として相当な使い手だ。戦力としても心強い存在である事には違いないだろう?」

「リィンさん…………」

「ヴィータが世界の命運をかけた決戦に参戦ねぇ……”結社”が崩壊した事に意気消沈しているあの女が参戦するとはとても思えないし、そもそもヴィータやあのバンダナ男を一時的にとは言え釈放したら下手したらそのまま逃げられるわよ?もしそんな事になったらメンフィルに責任を追及されるわよ?」

リィンの答えを聞いたエマは驚き、セリーヌは真剣な表情でリィンに忠告した。



「……その時は俺が責任を持って二人を探して拘束してメンフィルに引き渡すし、メンフィルが決めた俺に対する処罰を受け入れるつもりだ。それにエリスとアルフィンの件を考えるとクロチルダさんは根っからの悪人ではないと思うから、そんな事はしないと思う。」

「え…………」

「わ、私達の件ですか?」

「ど、どうしてでしょうか?姉さんはお二人を誘拐したのに……」

リィンの説明を聞いたアルフィンとエリスは目を丸くし、エマは戸惑いの表情で尋ねた。

「”パンダグリュエル”でカイエン公が俺を勧誘した時にクロチルダさんは俺に俺がどんな選択をしても二人の安全を保障するって伝えて、その場でカイエン公に確約させたんだ。」

「姉さんがそんな事を…………」

「……………………メンフィルの件があったからそんな事を言ったんじゃないかしら?アルフィンはともかく、エリスとアンタに何かあればメンフィル帝国が問答無用で攻めて来て結社と貴族連合を一人残らず殺す事はわかっていたし。その証拠にユミルに現れた貴族連合の協力者達のほとんどを”英雄王”達は殺したじゃない。」

リィンの答えを聞いたエマは驚き
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