47.ロスタイム・ロスト
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派閥の上級幹部ノ末席に座ったことがあるのだから、知っているのは当然ノ事だろう。今は既に失ワレタ過去の物だ」
(ダンジョン最深部の存在て………何気にそっちも問題発言だよなぁ。ひょっとしてコイツがゴースト・ファミリアにいるのってかなりの奇跡なんじゃ?)
キャロラインは大して気にしていないようだが、今のはギルドが聞けばひっくり返るとんでもないマル秘情報大放出である。というか闇派閥の幹部格が持っている情報などトップシークレットも良い所の貴重情報確定済みだ。
ダンジョンの最深部にいる反神存在。
それはつまり、神に弑逆せんとする存在を意味する。
オラリオを根本から覆そうとする最悪の敵の影を知ってしまった一同だった。
ただし。
(……ま、いざとなったらオーネストかアズが何とかするっしょ)
(アレを相手取って災厄ノ騒乱ニ興ズルも又好し………クキキッ)
(『完成人形』で勝てねぇ相手じゃないだろうし、気にすることもねぇか?俺の作品は最強だかんなぁ………っとと、封印したのにもう復活を考えるなんて節操がなさすぎるか)
この時点で誰もその存在を不安に思っていないのは、流石と言うべきかなんというべきか。
結局その穴は大柄なユグーが入れないということでヴェルトール達だけで調べたが、アリの巣のように入り組んだそれは一度侵入すれば出られる保証のない文字通りの迷宮だった。そのため調査は難航し、結局はユグーが嘗て使用していた大柄な存在や魔物の運搬用の通路を利用しながら穴の調査をすることになった。
しかし、元々の目的である大穴や氷の階段についての情報はほぼ皆無。穴の性質が違う以上はあれは闇派閥の仕業ではないだろうという、そこまでしか判明しなかった。そんなこんなで途中から目的はヴェルトールとキャロラインによる未到達ダンジョン見学と化していた。
そして――気が付けば彼らが辿り着いたのは50層。
「後は………分かるよね?」
「イヤー全然全く予測がつかないわー。50層に着いた途端に遠征中だったオリオン・ファミリアと出くわしたついでにココと合流した後で俺達の噂を聞いて駆けつけたら何故かこんな階層まで空いていた謎の大穴を辿ってオーネスト追いかけて下まで降りてきたリージュさんと合流して最終的にここに集結したかどうかなんてまるで見当がつかないわ〜」
「全部わかってんじゃないの死神モドキ。あたしゃロキじゃないからそう言う茶番には付き合わなわいよ」
「冷たいなぁ……ちょっとくらい付き合ってくれてもいいんじゃないの?」
「お望みとあらば夜のベッドで一カ所を重点的に温めてあげよーか?突き合いも勿論……ぐふふ、ガードが堅かったそのコートの中をまさぐらせなさい!」
「おいアズ、こういう品性の欠片も感じられない人間って無性に殺したくなら
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