機動戦艦ナデシコ
1344話
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部分に収納される事になるわ。具体的には、直立したまま胴体にそのまますっぽりと包まれる状態ね。そしてPT側の方でファブニールを操縦する事になるわ。……まぁ、その操縦をする為に現行の機体には少し手を加えないといけないんだけど、その辺は特に問題じゃないわね」
「いや、それはそれでかなり大変なように思えるんだが。幹部陣の機体だけならそれ程数はないけど、シャドウの方は膨大な機体数になるだろ?」
「ふふっ、そういう時の為に量産型Wがいるんでしょ。一流の技術者に近いだけの能力は持ってるんだから、こっちでシャドウのOSを改良するプログラムを組んでしまえば、後は量産型Wの方でやってくれるわよ。……全ての量産型Wが同じだけの技量を持っているというのは、こういう時に凄く助かるわね」
「……だろうな」
基本的に量産型Wというのは、疑似経験や疑似記憶といったシステムを使って技術の習得が可能だ。
つまり量産型Wは優れたパイロットであると同時に、優れた技術者でもあり、優れた農業の技術、牧畜の技術、ワイバーンの世話をする技術、その他諸々の技術を持っているという事になる。
「なるほど。それなら特に問題はないか」
頷き、改めてファブニールへと視線を向け、ふと気になった事を尋ねる。
「一応対策はしてるだろうけど、聞かせて欲しい。ファブニールはシステムXNや時流エンジン、ブラックホールエンジンを始めとして各種シャドウミラーの技術を使っているんだよな。で、PTではなくてPTに対する追加装備という扱いな訳だ。これがもし誰か他の奴に奪われそうになったらどうなる?」
「機密保持に関しては厳重にしてあるわ。基本的に登録されている人しか操縦出来ないし、無理に奪おうとしてもブラックホールエンジンを暴走させて、装備しているS-11共々……」
その先は言わなくても分かった。つまり、意図的にバニシング・トルーパーの再現を行うという事なのだろう。
それも、S-11のおまけ付きで。
もしこのファブニールに目が眩んで盗もうとした者がいた場合、そいつは文字通りの意味で地獄を見る事になるだろう。
「さて、説明を続けるわよ?」
そんなシステムを組んだとは思えない程に綺麗な笑みを浮かべたレモンは、嬉しそうにファブニールについての説明を続けるのだった。
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