機動戦艦ナデシコ
1344話
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しているロイドを引っ張って、俺とロイドの姿は魔法球の中へと消えるのだった。
「おーたーすーけー!」
魔法球の中を俺に引っ張られながら叫ぶロイド。
余程に今この魔法球に戻ってくるのは不味かったらしい。
まぁ、そうは言ってももう遅いけど。
「で、どこに行けばいいんだ?」
「うー……分かったよ。仕方がないから僕が案内するよ。全く、本当なら僕は関係なかったのに……」
ブツクサと言いながらも、ロイドは魔法球の中で使っているエアカーに俺を乗せるとどこかに向かって進み始める。
こうしてみると、魔法球の中も最初に比べて随分と変わったよな。
もう完全に要塞と化しているようにすら見える。
いうなれば、要塞研究所? 何かどこかで聞いた覚えがあるような……
まぁ、それはともかくとして、やがて遠くに幾つものカトンボやヤンマ、そしてチューリップが地面に転がっている姿が見えてくる。
何だかんだでカトンボもヤンマもチューリップもそれなり以上に大きい。
そうなると、こうして外で調査をする必要が出てくるのだろう。
「木星蜥蜴の機体はどれくらい解析が進んでいる?」
「解析だけなら結構進んでいるけど、どの機体も少なからずダメージを受けてるからねぇ。どうしても手間取ってはいるよ。ただ、それも時間の問題だろうけど。……ただ、あのチューリップって言ったっけ? あの機体は色々と謎も多いみたいで手こずってるよ」
ロイドの運転という事で少し心配だったが、意外に運転が下手ではない。
勿論上手いって訳でもないんだが、それでも普通に乗っている分には全く問題なく座っている事が出来る。
まぁ、もし何か事故ったとしても、俺の場合は全く問題ないけどな。ついでにロイドを助けるのも楽に出来るだろうし。
「チューリップか。それでも技術班の中で最も興味を掻き立てられているのはチューリップなんだろ?」
「まぁね」
カトンボは量産の戦艦として、ヤンマはカトンボの上位互換の戦艦として興味を持たれているのは事実だろうが、無人機というのを考えても結局カトンボもヤンマも戦艦に過ぎない。
それに比べると、チューリップはヤンマやカトンボとは一線を画している存在だ。
どんな手段を使っているのかは分からないが、転移機能を持っているというのは、技術班にとっては非常に興味深いだろう。
そもそも、シャドウミラーは転移システムを使っての奇襲を得意としている軍なのだから、その辺は当然だ。
ともあれ、そんな風に話をしながらエアカーが移動し……木星蜥蜴の機体を調べている場所を通り過ぎ、更に離れた場所へと向かう。
そのまま進む事、十数分。やがてそれは俺の視界に入ってきた。
「あれは……」
それは、大きかった。
い
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