暁 〜小説投稿サイト〜
並木道
1部分:第一章
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第一章

1.雪の足跡
 降り積もる雪

 大きな牡丹雪が降り積もっていく

 その雪を眺めながら街を歩く

 歩いた後は足跡になって残っている

 白い雪の足跡

 それは暫くしたら消えていくけれど

 歩いたことは残っている  永遠に

 その足跡を見ながら僕は思う

 今は一人だけれど次に歩く時は

 二人、いや皆で歩きたいと

 人は一人では生きられない

 寒い雪の中でそれを噛み締めて

 街を覆う雪

 
 気付けば街は白く化粧していて

 その雪の中を一人歩いて

 歩いた後はすぐに消えてなくなっている

 白い世界の中に

 しんしんとした静かな寒さの中で

 僕は寂しさを噛み締めて  一人で

 その中で白い空を見上げて思う

 何時かこの白い冷たい空も

 二人、いや皆で見上げたい

 人は皆でいることが楽しい

 冷たい空の下でそれを思い

 雪を手の中に


 人は一人では生きられない

 寒い雪の中でそれを噛み締めて

 街を覆う雪


2.結末は笑顔で
 今日もこの時がやって来たね

 君と一緒に下校していてその時間が終わろうとしている

 最後の分かれ道  君と別れる時

 僕はいつもその時が嫌で嫌で仕方がないけれど

 それでも無理をしてでも笑うよ

 この別れが永遠じゃないってわかっているから

 だから僕は笑うんだこの別れは明日へ続くから

 また明日君に会う時は今まで以上の笑顔で

 その笑顔を君に送りたいから

 今は悲しみを堪えて君に笑うよ

 だからまた明日

 
 今日もお別れの時になったね

 君と別れる夕暮れの時がやって来ようとしている
 
 最後の時間に  君のさよならが

 聞こえると僕はそれだけでとても辛くなってしまう

 それでも僕は笑うことにして
 
 君に今送れる最高の笑顔を見せることにする

 この別れが永遠のものじゃないって信じて

 明日の君の笑顔を思って赤い夕暮れの中で

 最高の笑顔を君に送って

 明日の君に出会うまでの

 挨拶にするよ


 また明日君に会う時は今まで以上の笑顔で

 その笑顔を君に送りたいから

 今は悲しみを堪えて君に笑うよ

 だからまた明日



3.マフラー
 凍った冷たい朝の中で

 白い息を吐きながら登校してくるあの娘

 コートを着て首にマフラーを巻いて

 ミトンに覆われた手で学校に来る

 そんな彼女を見る僕もコートにマフラーで

 冬の寒さの中にいる

 けれどそんな中でも気持ちは温
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