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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第208話
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イドスの説明を聞いたエリゼは呆け、厳しい表情をしているヴァイスの言葉に続くように答えたユーディットの推測を聞いたイリーナは辛そうな表情で黙り込み、オリヴァルト皇子は重々しい口調で呟いた。



「……しかしその説明ならば遥か昔―――例えば”暗黒時代”あたりにそのユリスとやらの封印が解けてもおかしくないと思われるのですが。」

「恐らくその時代にはまだ私の封印の効果は十分に発揮していたのでしょう。あのオズボーンとやらがユリスを見つけたのは恐らく私の封印の効果が弱まった影響によってユリスの思念を受け取り、封印を解く為に何らかの行動をしていたのでしょうね。」

「先程メンフィルによって処刑されたルーファス・アルバレアに加えて無念の死を遂げた者達の魂と共にいると口にしていましたが……―――まさか。」

「戦争によって死亡した多くの人々の”怨霊”と化した魂を集めて、彼らの”負の感情”を使って封印を解いたのかもしれないな……」

セルナート総長の疑問に答えたエイドスの話を聞いてある事を推測できたフェミリンスは血相を変え、ヨシュアは複雑そうな表情で推測を口にした。



「あの……先程オズボーン元宰相閣下はユリスを”飲み込んだ”と仰っていましたが……」

「ありえないと思うのですがオズボーンとやらはユリスを取りこみ、自身の”力”にしたのかもしれませんね。――ただし、私の推測では彼の者は既に”ユリス”の影響を受けていると思います。人間だった頃の彼の者の事は知りませんが、世界を破壊するというユリスの”意思”の影響は受けているような発言をしていたのですから。」

クレア大尉の言葉に対し、エイドスは真剣な表情で自身の推測を口にした。



”零の御子”によって改変された忌々しきこの世界を一度破壊し、エレボニア帝国の名の元に再生する。勿論メンフィルを始めとした異世界もその中に入っている。



「あ…………」

「………………閣下…………」

エイドスの言葉を聞き、オズボーンの言葉を思い出したリィンは呆けた後複雑そうな表情をし、クレア大尉は悲しそうな表情で肩を落とした。

「ねえ、エイドス。何でそのユリスって奴を倒さず、封印したの?」

「エイドスさんは”女神”だし、更に凄く強い仲間の人達が一杯いたんだよね……?なのにどうして倒さなかったの?」

その時ある事を疑問に思っていたエステルとミントがそれぞれエイドスに尋ねた。



「……私や夫を始めとした”聖痕(スティグマ)”の使い手達や”眷属”達の全力を持ってしても実体は何とか滅する事ができたのですが、”意思”は消し切れなかった為”意思”のみを封印したのです。」

「そ、そんな……!?」

「女神様ですらも倒し切れない相手ですか…………」

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