第2章:埋もれし過去の産物
第48話「違和感とお墓参り」
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属の執事さん...。
「えっと、そっちの二人は...。」
「薔薇姫葵だよー。」
「草野姫椿よ。...何気に会話するのは初めてね。」
「あっ、あたしはアリサ・バニングスです。」
「月村すずかです。」
何気に初対面なので、四人で挨拶を交わす。
...前に翠屋で見掛けたはずだけど、話しかけはしなかったんだな。
「えっと、お二人と優輝さんの関係は...。」
「...ちょっとした事情でね。居候してるの。」
「山菜について詳しいから、気になったら聞いていいよ。」
一応ある程度事情を伏せる椿。
まぁ、いきなり秘密をべらべら喋るのはおかしいしな。
「それじゃあ、行くよ。」
とりあえず、僕が先導して墓地まで向かう。
「あ、結構見晴らしがいい...。」
「一応山の中だからね。開けた場所なら、見晴らしもいいよ。」
墓地につき、アリサちゃんの言葉に僕はそう答える。
「....ここだよ。」
「ここが...。」
「緋雪ちゃん...。」
志導家の墓まで連れて行く。
やはり、緋雪が死んだ事を再確認すると二人共悲しいようだ。
「アリサちゃん、すずかちゃん。」
「え、ええ...。」
「はい...。」
二人を催促するように名前を呼び、二人共持ってきた花を供える。
「緋雪、今日はアリサちゃんとすずかちゃんも来たぞ。」
そう言って、僕は黙り込むように黙祷する。
他の皆も、合わせるように黙祷をした。
「....なぁ、アリサちゃん、すずかちゃん。」
しばらくして、僕は二人に話しかける。
「魔法を知ってる二人なら、察してると思うけどさ。...緋雪が死んだのは、事故じゃなくて魔法関連の事件なんだ。」
「...そう、ですか...。」
やはり、と言った表情に、やっぱり分かってたのだと察する。
「詳細は言えないけどさ、やむを得ない理由で緋雪は僕の手によって死んだ。」
「やむを得ない理由...?」
「暴走...とでも言っておくよ。...そうなった後、緋雪自身が殺してと願ったんだ。...その身が“怪物”になる前に...な。」
今でも鮮明に思い出せる。...と言っても、封印している以外の記憶だが。
「だから、優輝さんが...?」
「...僕だって、緋雪の命を助けたかったさ。...だけど、救えたのは緋雪の心だけだった。...ただ、それだけだよ。」
兄として、幼馴染として、助けたいと願い、叶わなかった。
悔しいのは今でもそのままだ。だけど...。
「...緋雪はさ、そうなる事を予期して、僕
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