第2章:埋もれし過去の産物
第48話「違和感とお墓参り」
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るね?」
「.....はい。」
皆、立ち直ったと言っても、緋雪を喪った悲しみは消えた訳じゃない。
だから、何気ない交流でその悲しみを紛らわそうと、二人はそう思ったみたいだ。
「....二人が心配しなくても、僕は大丈夫だよ。既に立ち直ってるし、いつまでも悲しんでいては周りも迷惑なだけだからね。」
それどころか緋雪があの世から怒りに来そうだ。悲しんでばかりだと。
「そう...ですか...。」
「...ありがとね。僕なんかに気を遣ってもらって。」
どの道、僕を心配してたのには変わりないので、お礼を言う。
「...そうだ、せっかくだから、今度一緒にお墓参りに行く?」
「えっ?お墓参り...ですか?」
唐突に、僕は二人をお墓参りに誘う。
緋雪の...と言うより、志導家のお墓は八束神社の近くの墓地にある。
場所も近いし、せっかくだから誘ってみた。
「どの道、お盆でもお墓参りに行くんだけどね。...どうする?」
「...えっと...。」
「...行きます。」
少し考えるすずかちゃんだったが、アリサちゃんが断言するようにそう言った。
「あたし達、緋雪の友達だから、友人として行きたいです。」
「わ、私もです!私も行きます!」
「...そっか。」
それなら、決まりだな。
「じゃあ、できれば明日か明後日に行くけど...予定はある?」
「明日の午前なら空いています。」
「あたしもです。」
「なら、明日の午前...10時くらいに八束神社の階段前に集合。それでいい?」
そう聞くと、二人共大丈夫のようだ。
「決まりだね。...っと、そろそろ手伝いに戻るよ。じゃ、また明日ね。」
「はい。」
「頑張ってください。」
会話の合間にシュークリームセットは食べていたので、僕はそのまま手伝いに戻った。
...さて、明日はお墓参りだな。椿と葵も誘おうかな?
「...っと、来た来た。」
「うわぁ...豪華な車...。」
「仰々しいわね...。」
翌朝、集合場所に来ていた僕らの前に、黒塗りの車...リムジンが停まる。
...うん、流石金持ちだな。
「「おはようございます。」」
「ああ。おはよう。」
車を降りてきたアリサちゃんとすずかちゃんに挨拶をする。
「ではアリサお嬢様、すずかお嬢様、お帰りの際は連絡を。」
「ありがとう、鮫島。」
運転手である鮫島さんはそう言って帰っていく。
ちなみに、その際に僕らに対して危険な目に遭わせないようにと目で伝えてきた。
...さすが専
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