第2章:埋もれし過去の産物
第48話「違和感とお墓参り」
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「お待たせー。」
「...あれ?三つ?」
注文の品ができたので、僕は二人の所へ持っていく。
ちなみに、店員のエプロンは外してある。
「ちょっと休憩してこいって桃子さんからだよ。」
「あ、そうなんですか。」
そういう訳で、僕は三つのシュークリームセットと飲み物を、それぞれに分ける。
ちなみに僕はアイスコーヒーだ。
「...って、宿題か?」
「あ、はい。二人でやった方がいいかなって。それに、ここなら集中しやすいですし。」
アリサちゃんとすずかちゃんが広げてる問題集を見て、僕はそう言う。
...あー、僕が去年やった問題もあるなぁ...。見覚えがある。
「あ、よければ教えてくれませんか?」
「え?アリサちゃんなら分かると思うんだけど...。」
「あー、あたし、あまり教えるのは得意じゃないんで...。」
なんでも、感覚的に分かってしまうだけで、どこをどう考えたらいいか教えるのには向いていないらしい。それで教える時もなかなか考えが伝わらないみたいだ。
「....まぁ、別にいいんだけど...すずかちゃんも大体分かってるじゃん。」
「あはは...そうなんですけど...先輩から教えて貰う方が理解が深まると思いまして...。」
そう言う物か...?まぁ、すずかちゃんがそう言うならと言う事で了承する。
「えっとな...ここはこういう風に掛けて、それからこうすれば...。」
前世があるから言える事だけど、やはりうちの学校はレベルが高い。
どう見てもこれ、6年生を超えるレベルの算数だ...。数学かと思うくらい。
...それはともかく、公式などを利用した応用問題の解き方を教える。
ノートの隅っこに解き方を書きつつ、言葉で教えて行く。
「あっ、なるほど...!理解できました!」
「...あー、あたしもこんな感じで解いてたわね...こう教えればいいんだ...。」
上手く理解してもらえたみたいで、僕としてもよかった。
アリサちゃんも、これで教え方が少しは理解できたらしい。
「....っと、まぁ、前置きはここまでにして...。」
「「っ....。」」
唐突に僕がそう言うと、二人はビクッとする。
...やっぱりだったか...。
「...気づいてたんですか。」
「二人共、頭が良く、正直言って教えられるより教えるような立場だ。なのに、態々翠屋に来て僕に教えて貰う必要なんてない。...特に二人に至っては家に教えてくれる人がいるしね。」
アリサちゃんだと、執事の鮫島さん。すずかちゃんだと姉の忍さんだな。
「...まぁ、大体は気づいたよ。...気を遣って
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