第2章:埋もれし過去の産物
第48話「違和感とお墓参り」
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て汗が...。」
ついでに、途轍もなく暑い。
だけど、成人までお金を考慮しなくちゃいけない僕は、クーラーを使っていない。
...それに、氷とか魔法や陰陽術で出せるし。
「...うーん...確かに、早めに終わらせればいいと思ってたけど...。」
僕は机に広がった宿題だったものを見る。
...一週間、できるだけ減らしておこうと思った結果、日記や作文など、時間も必要な宿題以外全て終わらしてしまった。
「...まぁ、その分満喫できると思えばいいか。」
元々すぐ解ける問題集ばっかりだったからな。早く終わるのも仕方がない。
「.....昼か。椿と葵は戻ってるかな。」
椿と葵は、家にいてもやる事がないので、専ら山に篭ったりしている。
一応僕の家に住んでいるので、昼とかは帰ってくるけど。
「今日は...シンプルに素麺でいいか。暑いし。」
夏と言えば素麺。椿たちが山菜取ってたらそれを天ぷらにするのもいいな。
「さて、そうと決まれば準備するか。」
終わった宿題を片づけ、一階に降りる。
案の定リビングには椿たちが帰ってきてたので、予定通り素麺と天ぷらにした。
「...ふっ!」
「はっ!!」
昼食を取り、僕らは庭(結界も張ってる)で特訓していた。
刃を潰したリヒトと葵のレイピアで斬り結ぶ。
突きを中心とした素早い葵の攻撃に、流れるような動きで剣筋を逸らしていく。
「っ、はっ!」
「そこよ!」
葵のフェイントに対処しようとした瞬間、椿が刺さらないように霊力でコーティングした矢で狙ってくる。
「くっ...っと!」
それを、間一髪のタイミングでギリギリ防ぎきる。
「しまっ...!」
「終わりだよっ!」
しかし、防ぎきった一瞬の隙で側面に回った葵の連撃に、僕は体勢を崩す。
「...“詰め”よ。」
「....あー、負けた...か。」
そこに椿が矢で狙いを定めてきたので、そこで僕の敗北が決まった。
実戦なら、既に矢が放たれてたからね。
「うーん...やっぱり二人には敵わないなぁ...。」
「....二人同時相手してる優輝に言われても納得いかないわ。」
いや、確かに一対一なら僕が勝てるけどさ...。
「あたし達、人間の寿命以上に経験を積んできたのに...。」
「それは...導王の時の経験と、導王流が一対一に向いてるからだよ。」
導王流の唯一の弱点。...それは、多対一には向いていない事だ。
波状攻撃ならともかく、一斉攻撃だと攻撃を“導く”場所がな
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