第2章:埋もれし過去の産物
第48話「違和感とお墓参り」
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その力が、本来なら死んでしまう博士を救っていたのだ。
「(彼がいたから、私はサーラと再会できました。暴走も止まりました。...そして、博士も救われました。....本当、凄いですね。)」
ただ、それでも緋雪の命は助けられなかった...。
その事実もあり、気分が暗くなるが、すぐに頭を振ってその気分を振り払う。
「...私も、もっと頑張らないとですね!」
ユーリは小さく拳を握り、少し休んでからできる事を探しに行った。
「(....そういえば...。)」
そんな意気込みをしたからか、ふとユーリは思い出す。
「(あの違和感は一体....?)」
ユーリが感じた違和感。それは、アミタとキリエが他の皆を未来に帰した時の事だった。
「(アミタとキリエは言ってましたね...。“未来だけど、私達にとっては過去ではない”と...。)」
今ユーリ達がいるエルトリアは、優輝たちがいた世界からしたら未来だ。
だが、優輝たちの元の時間はれっきとした過去だったが、ヴィヴィオやトーマ達の元の時間は、優輝たちからすれば未来に見えるが、エルトリアからすれば過去ではなかった。
「(...確証はないですけど、推測では時空そのものが捻じれている...でしたね。)」
ユーリ達がいた時間から、エルトリアの世界の時間までの時間軸は一つだ。
それはユーリもアミタとキリエから聞かされて分かっている。
しかし、ならばエルトリアから見ても“過去”に見えるはずである。
それが“過去”に見えない。...その事にユーリは違和感を感じていた。
「(なにか...何かがおかしい...。そんな気がします。)」
まるで、ヴィヴィオやトーマ達のいる“時間”が、別枠にあるような。
ユーリはそんな感じがした。
「(時空そのものが捻じれているのなら、アミタ達の時間移動には巻き込まれないはずです。もし、巻き込まれたのだとしても、容易に元の世界に戻せる訳が...。)」
だが、その両方ができた。
その事に、ユーリはさらに違和感を覚える。
「(...優輝さん達からすれば、ちゃんとした“未来”ではある。....なら、優輝さんに任せましょう。彼ならきっと、“奇跡”を掴んでくれるはず...。)」
過去と見れないとはいえ、エルトリアから干渉する訳にはいかない。
そんな考えから、ユーリは優輝に“可能性”を託した。
=優輝side=
追悼式が終わって早数週間。
皆大好き(?)夏休みと、皆大嫌いな大量の宿題がやってきた。
「...やば、ちょっと集中しすぎ
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