プロローグ
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豪雨が其処には降り注いでいた。
其処=廃墟と化した施設の中に黒髪に金髪が混じった髪の少年が立っていた。
紅い異形の右手には既に息絶えた研究員と思われる男性の亡骸を、
人間の左手にはバイクのハンドルのようなものがついたベルトを持っていた。
その少年の周囲には手に様々な武器を持つ聖職者のローブを着た男たちがいた。
男の内の一人の足元には焼け焦げた書類が落ちていた、そこにはこう書かれていた。
『アマゾン計画』と。
少年は男たちを見渡して、人数を確認した後、静かに口を開いた。
「30人か......。少ないな。」
「ミカエル様のご指示だ!その命!神に返すがいい!!」
男たちのリーダーがそういったのを聞くと
少年はベルト=アマゾンズドライバーを腰に巻き付けると、ベルトの左側のハンドル=アクセラーグリップを捻った。
<Alpha>
「アマゾン」
少年がそう呟くと少年の周囲が高熱に包まれると、衝撃波が放たれ、近くにいた数人が吹き飛び、少年は煙に包まれた。
男たちが警戒していると徐々に煙が晴れていく。
煙が晴れた其処には少年の姿はなく、紅い異形が存在していた。
時が経ち、紅い異形の周りには襲ってきた男たちの亡骸が転がっていた。
中には腕や足が千切れたり、胴体を真っ二つにされた亡骸もあった。
紅い異形=少年が変貌した存在は血に汚れた自らの右手を見つめていた。
「全てのアマゾンは俺が狩ってやるっ!!」
空いている左手でベルト外し、人間の姿に戻った少年は右手を見ながら、何かを決意し、空を見上げて叫んだ。
そして、少年は廃墟を出て、暗い夜の森の中へと姿を消した。
少年が廃墟から出て森の中に入った直後、廃墟の奥から蝙蝠のような異形が現れた。
蝙蝠のような異形は聖職者のローブを着た人間の姿へと姿を変えて仁が入った森のほう見つめると、
「じゃあな、仁。」
と呟き、再び蝙蝠のような異形に姿を変え、少年=仁とは逆方向に飛び去った。
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