暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第510話】
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
挨拶を返すと、彼女達は人混みの中へと消えていった。


「……カップル」

「ん?」

「カップル……に見えるのかな、私達」


 上目遣いで見上げる美春、頬が更に赤くなっていた。


「まあ、端から見ても義兄妹には見えないからそう見えるんだろ」

「そっかぁ……。 ……へへっ、ヒルト。 見に行こっ」


 カップルに見えたのが嬉しいのか、美春は俺の腕を取ると絡ませてくる。

 若干照れる俺だが、美春は気にせずに密着してくる――とりあえず七階にある各店舗を見て回る事にした。

 時間は過ぎ、午後三時過ぎ。

 レゾナンス内は更に賑わいを見せていた。


「美春、何か甘いものでも食べるか?」

「甘いもの? ……うん、良いね♪」


 賛同した美春、俺はそのまま上の階にある甘味処へと移動した。

 店員に案内され窓際の席へ――。


「うーん……」


 美春はメニューを手に取り早速にらめっこし始める、俺もメニューを眺める。

 店内は女性が多く、一応男の姿もちらほら見える――のだが。


「ほら、早く支払いなさいよ。 せっかくアタシがあんたとデートしてあげてるんだから」

「う、うん」


 ――と、もろに女尊男卑の影響を受けている男の姿も散見した、多分俺と同じぐらいの高校生だろう。

 俺自身、学園内での不当な扱いが減って忘れかけていたが、まだ世の中は男性が弱い立場だというのを改めて認識した。


「ヒルト、どうかした?」

「え、いや……何でもないさ、これがな」

「ふぅん……。 ん、私、食べたいもの決まったよ」

「わかった、なら注文するか」


 備え付けられている呼び出しボタンを押すと、直ぐに店員が現れた。


「ご注文はお決まりになりましたかぁ?」

「うん。 このジャンボミックスパフェを二つ♪ ヒルトは?」

「俺はクリームメロンソーダで」

「畏まりましたぁ、では失礼します」


 注文をとると一礼してその場を去る店員、ふと窓から外を眺める――微かにここからキャノンボール・ファストが行われた会場が見える。

 キャノンボール中止後はマラソン大会の会場に一回なったんだったか……。


「てか美春、今思ったんだが……ジャンボミックスパフェ二つ頼んでなかったか?」

「ん? 頼んだよ? 美味しそうだったから」

「そうか。 ……てかあんまり身体冷やしたら体調崩すぞ?」

「ふふっ、平気だよ。 私、体調崩さないもん」


 にへっと笑う美春、パフェが待ち遠しいらしく瞳がキラキラと輝いていた。

 そして――。


「お待たせいたしました、ジャンボミックスパフェお二
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ