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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第197話
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「そんな大層なものではありません。あの方は基本馬鹿かつ非常識の中の非常識で、常人では理解できない―――いえ、理解もしたくない考えをお持ちなのです。」
「そうだな、それには同意だな。何せユン・ガソルの国王だった時も”バカ王”という二つ名があった上、敵国であったメルキアの俺が率いていた軍―――センタクス軍に入隊するという非常識過ぎる行動をした男だしな。」
ゲルドの疑問に対して答えたエルミナのギュランドロスに対する毒舌や罵倒も混じった答えとエルミナの答えに同意したヴァイスの話にリィン達は再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
(ほ、本当にギュランドロス司令に仕えていた家臣だったのかしら……?というか敵国の軍隊に一国の王が入隊するなんて滅茶苦茶よ…………)
(”六銃士”の一人にしてもう一人のクロスベル皇帝……一体どんな方なのかしら……?)
エリィは冷や汗をかいて疲れた表情をし、ユーディットは戸惑いの表情で考え込んでいた。
「ユーディ、お前の自己紹介はまだだったな?」
「あ、はい。――――初めまして、”Z組”の皆様。私の名はユーディット・カイエン。名前から既に察していると思いますが”貴族連合”の”主宰”であったカイエン公爵の娘です。父の愚行によって皆様に大変迷惑をかけた所か、エレボニアを存亡の危機に陥らせた事……誠に申し訳ございませんでした。特にリィンさんを含めたシュバルツァー家の方々にはユミル襲撃やシュバルツァー家のご息女であるエリス嬢の誘拐と決して許されない所業を父が実行してしまい、何とお詫びをすればいいのやら…………」
ヴァイスに促されたユーディットは自己紹介をした後リィンを見つめて申し訳なさそうな表情をし
「いえ、誘拐されたエリスはメンフィル帝国によって救出されましたし幸いにも郷の被害も大した事はなく、犠牲者も出ませんでした。俺や父達はもう気にしていませんのでどうかお気になさらないで下さい。それにメンフィル帝国に捕らわれたカイエン公爵閣下もメンフィル帝国によって今まで犯した罪を命と引き換えに償わさせられるとの事ですし、これ以上カイエン公爵家の方々を責めるつもりはありません。」
リィンは静かな表情で答えた。
「……寛大な心遣い、ありがとうございます。その言葉を聞けて肩の荷が少しだけ降りました。ラウラさんとユーシスさんはお久しぶりですね。」
「はい。1年ぶりになりますね。」
「……お久しぶりです。その、メンフィル帝国に捕らわれた父君に関して何とお悔やみを申し上げればいいのか言葉が出て来ず、申し訳ありません……」
ユーディットに視線を向けられ、ラウラと共に会釈をしたユーシスは辛そうな表情をした。
「父の事を気にする必要はありませんのでどうか私の事は気にしないで下さ
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