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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第195話
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第だし、ケルディックの人達の心を癒したのは何も私の歌だけじゃないわ。ケルディックの人々の為に演奏会をする事を決めたロジーヌや演奏会が開けるように手伝ったリィン達”Z組”を始めとした協力してくれた人達のおかげよ。」

「ゲルド……」

「フフ、演奏会の件は私も話には聞いています。何でもあの演奏会のお蔭で意識を失っていた人々も目を覚ましたとか。」

「ハハ、たまたまですよ。」

ゲルドの答えにラウラは呆け、クレア大尉に微笑まれたリィンは苦笑し

(……まあ、ゲルドの歌が全く関係していないと言えば嘘になるな。)

(……確かにそうだな。演奏会の時にゲルドが歌った歌は治癒魔法の歌だとの事だからな。)

ユーシスの小声の言葉にガイウスは静かな表情で頷いた。



「……リフィア殿下。ゲルドへの用事はケルディックの件についてだったのでしょうか?」

「それもあるがケルディックを救った件に関する報酬で与えるゲルドに与える貴族の家名が決まったのでな。ちょうどよい機会じゃから今の内に教えておこうと思っていたのじゃ。」

「ゲルドに与える貴族の家名……?」

「……そう言えば以前レオンハルト教官が予言でケルディックの被害を最小限に抑えたゲルドへの報酬に貴族としての爵位を与えるという話があったな。」

リィンの質問に答えたリフィアの話を聞いたガイウスは首を傾げ、ユーシスはレーヴェの説明を思い出した。



ゲルド・フレデリック・リヒターの”予言”通りになってしまったが、”最悪の事態”――――犠牲者を出す事だけは防げた。その功績を評して状況が落ち着いた後メンフィルはリヒターに”報酬”を与えるとの事だ。……その中には出身不明かつ記憶喪失のリヒターに貴族の爵位を授けるという”報酬”もある。



「あ…………」

「それでゲルドに与える貴族の家名は何という名なのでしょうか?」

「……もしやルクセンベール卿同様メンフィル皇家に縁がある貴族ですか?」

「………………」

ケルディックでのレーヴェの話を思い出したリィンが呆けた表情をしている中、ラウラとクレア大尉はそれぞれ質問し、ゲルドは静かな表情で黙り込んでいた。



「うむ。”パリエ”。―――それがゲルドに与える予定となっている貴族の家名じゃ。」

「なっ!?”パリエ”ってまさか……!」

「”癒しの聖女”――――ティア神官長の家名ですか……!」

「それにクロスベルのウルスラ病院で出会ったリウイ陛下の側室の一人であるセシル様の家名でもあるな……」

リフィアの答えを聞いたリィンとラウラは驚き、ユーシスは真剣な表情で呟き

「なおゲルドさんの件を知ったセシル様達よりゲルドさんが希望するのならば、養子縁組をしても構わないとの
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