初動編
MTM:初動編 第3話「戦備(そなえ)」
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天桐は地図を見ながら方向を確かめる。
「あそこだ」
石橋を渡り森の中へと入っていく。
「ほんとここ、綺麗だな」
「おい、なんか見えてきたぞ」
加埜に言われ前を見ると建物が見えてきた。
カーカー
ギャーギャー
カラス達が鳴く。
木々で日が入りにくいせいか凄く暗い。
そして、建物に近づくとそれは古い洋館のような家だった。
「なんか、やばいな・・・ここ」
「ホラー映画に出て来そうなやつだ」
二人は、周りの状況に家の見た目から少しビビってしまった。
「さぁ、行くか」
「おう。」
二人は気味が悪いこの状況に動揺しつつも、バイクから降りて家に歩いて行く。
玄関のドアの前に立つと呼びベルを見つけた。
「いいか?押すぞ」
「あぁ」
天桐は恐る恐る呼びベルを押した。
ピンポーン
それから相手が出るのを待った。
・・・
1分が経過した。
「あれ?」
天桐は、もう一度押した。
ピンポーン
・・・
再び1分が経過した。
「おかしいな」
「壊れてるんじゃね?」
また天桐は、押すが家から反応がない。
「留守かな?」
「おーい、誰か居ねーのか」
加埜がドアを殴り、ドアノブを握って開けようとした時だ。
周りの壁や花壇、屋根や床から妙な金属の物体が飛び出た。
天桐と加埜は突然の出来事に驚くが、それは突然出てきたことよりも、飛び出た物の方に驚いた。
それは、飛び出た物体が銃口みたい形をしているからだ。
「警告スル」
どこからか機械のような声が聞こえた。
「コレヨリ先ヘノ侵入ハ認メナイ。早急ニ、退避サレタシ」
「なんだこれ」
「よく分からないけど、防犯システムかな」
どうやらこの家の警備システムを二人で作動させてしまったらしい。
おそらく、加埜がドアを殴った上、ドアノブを握って開けようとしたからだろう。泥棒に間違われたのかもしえれない。
だが、それよりも銃口のようなものが周りから向けられているのが気になって仕方がない。
「やべーぞ」
「ふ、ふん。大丈夫だろ。どうせ、おも」
加埜がしゃべる途中、銃口の1つが二人と別の方向の壁に向いた瞬間、
ヴァン!
大きな音がなった、空気が焦げ臭くなった、そして、壁に穴が空いた。
銃声だ。これは本物だ。
「・・・マジ?」
「ガチだな」
発砲した銃口が二人の方へ向きを戻すと、銃口全てから
ガチャ
と何かを動かした音を一斉にならした。
「そういや、この前の深夜に映画見てよぉ?」
「え?あ、あぁ」
「その映画のワンシーンで同じようなのがあったのさ。主人公が、敵に囲まれて銃を四方八方から向けられているだ」
「へぇー、それで?」
「全弾躱して敵を倒したのさ。素手で。カッコよかったな」
「カッコいいじゃん」
「俺達にも出来るかな?」
「出
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