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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第36話 マネーカード
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潰すかのように顔を歪ませるサソリ。
「そうですか。でも私も手が離せませんし......御坂さんにお願いしますか?」

「くぅぅ......分かった......行ってくる、行ってくりゃいいんだろ!これ以上、御坂に借りを作ってたまるか」

サソリの中の天秤が湾内に会うことへの戸惑いよりも御坂への借り増加の方に傾いて、若干、身体を脱力させながは窓辺へと移動した。

ま、まさか
そんなに嫌だったなんて
なんかすみません

「はあ、傀儡はまた戻してくれ」
「はい......場所は常盤台中学校だと思います」
「分かった」
サソリがため息を吐きながら、窓を開けて学園都市の中へと溶け込んで行った。

一応、御坂さんに連絡しておきますか

初春は自分の携帯電話を取り出すと、御坂へと電話を掛け始めた。

******

初春からマネーカードのバラマキについて教えて貰った御坂だが、正直言って興味はなかった。
「しっかし誰が何のためにこんな事をしてんのかしらね。お金が余っているなら、寄付でもすればいいのに」

こんな発言をする辺りがお金にがめつくないお嬢様と言ったところだろう。
街をブラブラと歩いて買い物を済ませようと足を進めていくと、四足歩行をする見慣れた黒い頭が目につく。
「ん?佐天さん?」

植木鉢を覗き込んだり、エアコンの室外機の下を這いつくばって見ている。
親が見たら泣いてしまいそうになる光景だ。
時折、クンクンと鼻先を上に向けて鳴らしている。
「うーん、この辺りには無いかな」

「あの......佐天さん?何やってんの?」
奇怪な行動をしている友人に御坂が恐る恐る声を掛けた。
「あ、御坂さん!!御坂さんも例のカード探しですか?」
「あ......いや」
佐天が満面の笑みで封筒をポケットから取り出した。
「じゃーん!あたしもう4枚もゲットしましたよー」
「わ、スゴイわね」
「何かあたし、金目のものに対して鼻が利くみたいで......」
フンフンと再び鼻を鳴らしている。
「鼻が利くって......」
「はっ!?」
佐天が何かを察知して、歩道を凍らせると滑り込んだ。
「秘技、アイスライディング!あったー」
自販機の下から五枚目の封筒を拾い上げて、ブンブン振り回す。
「もう、すっかり能力を使いこなしているわね」
「いやー、この夏は重宝してます。熱帯夜で寝にくい時は能力を使って涼しくしてますし、あとはどうやってイチゴ味の氷を生み出すか思案中てすけど......さて」
御坂の腕をガシッと握ると、佐天は路地裏を指差して進みだした。
「よっし!!次はあっちへ行ってみましょー!」
「ええっ!?あたしは別に......」

結局、根っからの付き合いの良さからか宝探しの面白さからか御坂
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