第6話
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観客とも響き合うことで初めて真の意味で完成する………劇団長がいつも言ってることじゃない。」
「うーん、君の場合はとてもそう思えないんだがねぇ。響き合うというより、無理矢理自分のリズムに引きずり込むというか。」
(な、なんて言うか……)
(つくづく本当に舞台バカなんですね………)
イリアと劇団長の会話を聞いていたロイドは苦笑し、ティオは静かな表情で呟いた。
「あ、あの、それじゃあ……ロイドさん達はこれで捜査の方は……?」
一方ある事が気になったいたリーシャは真剣な表情でロイド達を見つめた。
「ああ……申し訳ないけど。まあ、後は一課が引き継ぐし、心配することはないと思うよ。」
「そ、そうですか……」
「ま、弟君に担当してもらえないのはちょっと残念だけど……色々と調べてくれたり、警備も手配してくれて感謝するわ。お礼にチケット、全員分贈るから暇な時にでも見に来てちょうだい。」
「ふむ、そうだね。記念祭中の分は無理だが……来月分のチケットでよければプレゼントさせてもらうよ。」
ロイド達がこれ以上脅迫状の事件に関わらない事にリーシャと共に残念がったイリアは意外な申し出をし、その申し出に劇団長は頷いた。
「マ、マジっすか!?いや〜、再来月分になるって諦めかけてたんだけどな〜!」
「……太っ腹です。」
「うふふ、今から楽しみね♪(最もレンはパパたちやお兄様たちへのプレゼントとして”クロスベル創立記念祭”初日のS席のチケットをレンを含めた人数分既に確保してあるけどね♪)」
「………………………」
(エリィ……?」
イリアたちの申し出に仲間達がそれぞれ喜んでいる中複雑そうな表情で黙り込んでいるエリィが気になったロイドは不思議そうな表情をした。その後ロイド達が劇場を出ると夕方になっており、そしてリーシャに劇場の前で見送られようとしていた。
〜歓楽街〜
「その……何だか迷惑ばかりおかけしてしまったみたいで………」
「いや、気にしないでよ。元々警察の仕事なんてのは地道な無駄骨の繰り返しだしね。」
「防犯とか、そんな感じですよね。」
「そうそう、リーシャちゃん!俺達のことは気にしないでプレ公演、頑張ってくれよな!」
申し訳なさそうな表情で謝罪するリーシャにロイド達はそれぞれ励ましの言葉をかけた。
「プレ公演?」
「なんだ、知らないのか?アルカンシェルは毎回、新作の本公演の前に一度だけ、お披露目の舞台をやるんだよな?」
「は、はい。私も今回が始めてですけど………国内外の関係者やマスコミの方々が招待されるんだそうです。公演を後押ししてくださっている偉い方々も見に来るらしくて………」
「そうな
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