第6話
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ライトと申します。以後お見知りおきを。」
ロイド達がそれぞれ名乗っている中最後に名乗ったレンは普段の子供らしい態度は見せず、上品な仕草と口調で自己紹介をした。
「ふむ、私の名前はヘンリー・マクダエルという。………どうやら孫娘が色々と世話になっているようだね。」
「いえ、そんな。世話になっているのはむしろこちらの方で――――」
「ま、確かにお嬢には報告書とかの書類作りでもだいぶ助けられちまってるよな。」
「少しはランディさんも手伝うべきかと思いますが………」
「え、えっと……」
「ふふっ、お孫さんが所属している部署は新人ばかりの部署の上、上司は放任主義ですから上司や先輩達にこき使われる事もなく、伸び伸びと自分達のペースで成長できる素晴らしい部署ですよ?」
いつもの調子の会話をしているランディとティオの様子にエリィは冷や汗をかいて苦笑し、レンは微笑みながらエリィをフォローする言葉を口にした。
「フフ……充実した職場で何よりだ。」
「しかし、お嬢さん……たまにはご実家の方にもお顔を出された方が……」
ヘンリーが微笑ましそうにロイド達を見つめている中青年―――アーネストは真剣な表情でエリィを見つめて言った。
「……す、すみません。その、せっかく自立したのに頼るのもどうかと思いまして……」
「ですが―――」
エリィの答えを聞いたアーネストは話を続けようとしたが
「いいんだ、アーネスト君。それだけエリィの決意も固いということだろう。お前が選んだ道……納得のいくまでやってみなさい。公私混同はできないが、できるだけ協力させてもらうよ。
「……はい。ありがとうございます。」
「―――それでは行こうか。アーネスト君。次は商工会との会合だったな。」
「はい。5時からになります。」
そしてヘンリーとアーネストは近くに駐車してある豪華な車に乗って、去って行った。
「ヒューッ!すんげえ車だな、オイ。やっぱりお嬢の実家ってもんのすごい金持ちなのか?」
「え、えーと……その。」
「ああああっ!?」
車が去った後口笛を吹き、呟いたランディの言葉を聞いたエリィが言葉を濁したその時ロイドが驚きの表情で声を上げた。
「うおっ……」
「ロイドさん……?」
「ヘンリー・マクダエル………!このクロスベル市の市長さんの名前じゃないか!」
「な、なにィ……!?」
「ほ、本当ですか……?―――あ。確かにデータベースでもそう記録されていたような。」
「あら、ようやく気づいたのね。」
ロイドの話を聞いたティオはランディと共に驚いた後、ある情報を思い出し、レンは苦笑しながらロイド達を見つめた。
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