第6話
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ルバーチェ”に対抗するため”黒月”が切り札として雇ったという凄腕の刺客にして暗殺者。ある筋から情報を入手して以来、我々一課は”黒月”を監視してきた。だが………まさかお前達のような仔犬どもに首を突っ込まれる隙を作るとはな。」
「ヘッ……言ってくれるじゃねえか。」
「クスクス、特務支援課が発足されていなかったら遊撃士協会に持っていかれていた事件である事がわかっていて言っているのかしら?」
ダドリーの言葉にランディは鼻を鳴らし、レンは小悪魔な笑みを浮かべながらダドリーを見つめた。
「ですが……どうして”黒月”だけ監視を?”ルバーチェ”の方は放置しているようですが………」
「フン、何を言っている?”ルバーチェ”についても大体の動きは把握しているぞ。旧市街の一件や、軍用犬の使用……お前達が関わった一連の事件もある程度のことは事前に掴んでいた。」
そしてティオの疑問を聞いたダドリーは嘲笑しながら答え
「な……!?」
「だったらどうして……」
ダドリーの話を聞いたロイドは驚き、ティオは真剣な表情でダドリーを睨んだ。
「フン……あの程度で動いていてはキリが無いというだけだ。殺人が起こったわけでもないし、ただの小さなイザコザにすぎん。どうして他の重要案件を後回しにして限りある人員を割かなくてはならん?」
「そ、そうは言っても……!」
「そんな態度を取り続けているから、市民達は警察を信用せず、遊撃士を信用している事が理解できないのかしら?」
ダドリーの説明を聞いたロイドは怒りの表情でダドリーを睨み、レンは呆れた表情でダドリーを見つめて指摘した。
「―――我々捜査一課はお前達のようなボンクラとは違う。この正義が守り切れない街で一定以上の秩序を保ち続けること……殺人などの重犯罪を抑止し、犯罪組織や外国の諜報機関から可能な限り人と社会を守る事………その苦労がお前達にわかるのか?」
「!?」
「やはり……そうなんですね。クロスベルの平和と繁栄は………薄皮一枚の上で成り立っている。」
しかしダドリーの話を聞いたロイドは驚き、エリィは溜息を吐いた後複雑そうな表情をした。
「フン、市民の大半はその事実に気付いていないがな。”ルバーチェ”が帝国派議員と結びついている話は有名だが………あの”黒月”にしたところで共和国派議員と関係を深めている。その時点で、直接手を出すのはどれも不可能になってしまっている。それだけではない………スパイを取り締まれる法律がないから外国の諜報員なども入りたい放題だ。」
「……そんな………」
「……信じられません。」
「なんつーか………末期状態かもしれねぇな。」
「なるほどね。だからこそクロスベルの遊撃士協会支
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