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Society Unusual talent
code5 化物
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…ではなかった

日本武尊のみが後方に弾かれる、
骨折りのオプション付きで

驚く暇もなく、後方に吹き飛ぶ日本武尊、さらに雄大は日本武尊より先に。
既に日本武尊の後ろに立っていた。

「まッ…!」
静止の声も途切れる程の速度でアッパーして、上空にあげる。
上空では、受身もさせずに、延々とコンボが決まる。

後方、蹴り。側面、フック。前方、殴り。側面、蹴り。側面、蹴り。前方、蹴り。上方、踵落とし。

日本武尊は地面に落とされるが直ぐに受身をとり、構える。
雄大の姿は消えており、直前どころか攻撃を受けるまで探知出来ない。

「ほう、やっぱり再生するのか。ダメージは残るようだが」
いつの間にか後方にいた雄大に対し、日本武尊は意図せずに言葉を吐きかける。

「化物がッ…!」
雄大はその言葉を聞くと、今までの顔とはうって変わり、少しだけ笑みを浮かべた。
『その言葉を待っていた』と言うように。

「これ以上長引いても仕方ない。お前、『死ぬんじゃないぞ』」
雄大は異能を解除し、右腕に力を溜める。

『異能の行使、筋力五倍』

雄大は歩いて日本武尊に寄っていく。
日本武尊は最後の足掻きと言うように、雄大に向かって攻撃を仕掛ける。

雄大の身体に重い拳が入る、日本武尊はニィっと笑い、
一言。
「ダメだったか!」

雄大の溜めていた拳が腹に入る。
渾身のアッパーが完全に入り、あまりの衝撃に地面は振動を起こし、日本武尊は白目をむく。

「さよなら、だ」
そのまま弾き出すように、力を開放する。

日本武尊はロケットのように打ち出され、空に消えて見えなくなった。



雄大は畳んでいた上着を拾い、携帯電話を開いて電話をかける。
耳元に当て、「プルルル」とコール音が鳴り終わり、繋がると同時に言った。

「ナンバーズの一人を撃破。引き続き仕事を続行する」

電話を切り、思い出したかのように「…情報聞き出してねぇ…」と呟き落胆する。
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