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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十二話 激闘!!第五次イゼルローン攻防戦なのです。その2
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れ」呼ばわりされたクルムバッハ少佐は地面に無様に転がっていた。まだ意識を取り戻していない。ティアナに軽く足でつつかれて、ようやく彼は目を覚ました。

「こ、ここは・・・・ハッ!?き、貴様ら、私をどうするつもりだ?!」
「皇帝の寵姫の弟を(ラインハルトは皮肉たっぷりにそう言ったが)狙ったのだ、前のヘルダー大佐同様、裁判にかけられ、まずは一族皆殺しということだな」
「い、いいいい一族皆殺し!?」

 白粉を塗りたくったクルムバッハ少佐の顔色が白を通り越して青くなる。

『トールハンマー、第二射、発射体制に入ります』

 場内にアナウンスが響き渡る。

「そこで待っているがいい。要塞の憲兵隊に連絡して、貴様の身柄を引き取ってもらうからな」

 そういうと、ラインハルトは踵を返して入り口に背を向けた。

「ま、まて、まて、待ってくれ!!」

 クルムバッハ少佐が必死に立ち上がり、ラインハルトの後を追った。だが、後ろ手に縛られていた悲しさ、足取りがおぼつかない。そこにトールハンマーの第二射が放たれ、閃光がたばしった。

「わあああああああっ!!」

 目にもろに閃光を浴びて、縛られた両手で目を庇ったクルムバッハ少佐がよろめきながら中心の動力炉への開口部に突進していった。

「危ない!!」

 全員がとめようとしたが、遅すぎた。クルムバッハ少佐はものすごい叫び声を上げながら落下していった。

「・・・・あ〜〜〜、やっぱりこうなったか」

 ティアナが憮然とした様子で呟く。

「済んでしまったことは仕方がないわ。ラインハルト、どうするの?」

 イルーナが尋ねた。

「首謀者が死んでしまった以上は、どうにもできない。クルムバッハ少佐の証言があれば、ベーネミュンデ侯爵夫人を糾弾できると思ったが、それは次のことになりそうだ」

 次、か。とフィオーナはつぶやく。それはラインハルトが元帥に叙せられた後のことなのだ。

「行こう。ここにいると危ない」

 ラインハルトが言った。


* * * * *

 トールハンマーの二斉射によって、同盟軍艦隊はすりつぶされるようにして消滅し、慌てふためいて退却していった、と、帝国側には見えた。
 ところが、実際に壊滅したのはほぼすべて無人艦隊だけであり、その損害数は6900隻。有人艦隊で消滅したのは、回避のタイミングが遅れてしまった運の悪い艦、わずかに100隻に満たないものであった。とはいえ、指示を完全徹底させていれば要らぬ犠牲をださなかったのに、ということで、シトレやブラッドレーは面白くない顔つきであったが。
 ロボスにしてみれば、損害は1万隻に満たないということで、体勢を整えての更なる攻撃の続行をしたかったようだった。事実彼はその後の会議で
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