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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十二話 激闘!!第五次イゼルローン攻防戦なのです。その2
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すらできない者は、無能呼ばわりされて当然だろう」

 ラインハルトが怒りの眼をクルムバッハ少佐に向けた。それに対してクルムバッハ少佐の方は今にもつかみかからんばかりに肩を振るわせて激怒していた。

「貴様、小僧!!この期に及んでも!!構わん、殺せ!!」

 その時だった。無機質なアナウンスがブロック内に響き渡った。

『トールハンマー、発射シークエンスに移行します。発射10秒前・・・9・・・・8・・・。』
「な、なに?!」

 クルムバッハ少佐たちが愕然となった一瞬の隙に、ラインハルトが動いた。すばやく銃を抜きたちどころに二人の脳天を撃ち抜いて倒す。これで敵は4人となった。

「こ、小僧!!」

 クルムバッハ少佐が銃を放ったが、ラインハルトが地面を転がって交わした。

「ラインハルト様〜〜!!!」

 キルヒアイスが駆けつけてきた。叫び声とともに銃を放つと、正確に心臓を撃ち抜かれた二人の敵が倒れる。

「ひ、ひいいいいい!!」

 情けない声をあげてクルムバッハ少佐が逃走を図った。その直後、閃光がきらめき、トールハンマーが発射された。



「と、トールハンマーが発射されます!!」
「回避、回避だぁ!!!」

 ロボスが叫んだ瞬間、凄まじい光の奔流と衝撃が同盟軍艦隊を襲ってきた。一斉に悲鳴を上げる艦橋、ことに評議会メンバー、政財界有力者たちの驚きと動揺はひどいものだった。

「キャアアアアアアアアアアッ!!!」
「た、助けてくれぇ!!まだ死にたくない!!」
「嫌ァァァァァ!!」
「殺されるぅ!!!」
「死ぬのは御免だ!!!」
「ママ〜〜!!」

 という、なんとも士気を下げかねない情けない悲鳴が響いた。ある議員は頭を抱えてしゃがみ込み、ある議員は床にうつ伏して震えている。女性評議会議員など、泣声を上げる始末だった。だが、旗艦は既にトールハンマーの射線、射程の外にいたので、光の奔流を後ろから眺めているだけであったのだ。

(やれやれ、こういう人たちが後方で前線の惨状を知らずに命令していたのか。頭でわかっていても、実際にこういう光景を見ると、なんともやりきれないなぁ)

 その光景を見ながらヤンはひそかにと息を吐いた。

「どうだ。効果覿面だろう?」

 ブラッドレー大将がそっとヤンにウィンクして見せた。

「ええ」

 ヤンがそう言った時、トールハンマーの第二射を告げるオペレーターの悲痛な声が聞こえた。



* * * * *

 形成不利と悟ったクルムバッハ少佐が必死に逃げていく。

「待て!!」

 ラインハルトが逃げる相手に叫んだが、残る一人に阻まれた。そいつは銃を撃ったが、焦っていたのかあらぬ方向にとんでいっただけだった。


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