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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第二十二話 激闘!!第五次イゼルローン攻防戦なのです。その2
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 流体金属と言えども、水爆ミサイルによって吹き飛んで散り、外部がむき出しになったところもあった。

「よし、外部から揚陸部隊を降下して、要塞を制圧せよ!!」

 ロボスが高らかに叫んだ。

 この様子を見ていたクライスト大将が愕然となった。もはや防ぐ手はない。外から数十万の敵が数か所から侵入してくれば、防ぎようがない。

「まずい・・・まずい・・・・まさか私が要塞司令官の時に!よりによって私が要塞司令官のときに!!どうしてイゼルローン要塞が落とされねばならんのだぁ!!あと少しで退役できるところまで来ているというのに!!」

 焦ったようにつぶやいたクライスト大将だったが、次の瞬間狂ったように叫んでいた。

「も、もはやこれまでだ!!トールハンマー発射用意!!」
「ええええええええええ????!!!!」

 という目を全員がした。なぜなら外には相当数の味方が残っているからだ。

「か、構わん。今ここで手をこまねていては、敵に侵入されて要塞は陥落するぞ!!中には民間人も多数いる。皇帝陛下の民を死傷させてもよいと卿らはいうのか!?」
「し、しかし――」
「軍隊は人を守るものだ!!そのためになら犠牲を厭っている場合ではないだろう!!」

 皮肉にもクライスト大将が言ったその言葉は、後半はともかくとして、ヤン・ウェンリーも常々言っていることであった。

「トールハンマー発射せよ!!発射だ、発射ァァァァァァッ!!!」

 狂ったように司令官席の前の机をたたきながらクライストが叱咤した。


 同盟軍艦隊では、イゼルローン要塞表面上に急速な動きがみられるのに気がついていた。

「と、と、と、とぉ〜〜〜〜――」
「なんだこんなときに!?気合いを入れてほしいのか?入れるなら、儂がいれてやる!!」

 そんなことじゃねえよ、と艦橋にいた全員がロボスを冷ややかな目で見たが、当のロボスはオペレーターに「正確な状況報告せんか!?」と叱責を浴びせていた。

「と、トールハンマー、です!!トールハンマーが発射体制に!!」
「バカな?!そんな!?味方をうつというのか!!」

 愕然とするロボスと、顔面蒼白になる最高評議会のメンバー、政財界の有力者たち。無理もない。この状況下においては、旗艦ですら全軍の中陣にいたのである。トールハンマーの射程内に入っていた。

「きゅ、急速反転回避、回避だぁ!!」

 ロボスがうろたえたように叫ぶ。その横で、冷静に状況を見ていたブラッドレー大将はひとりうなずいていた。

「ついに来たか!!」

 彼はあわただしく立ち上がり、第八艦隊に通信を開いた。というのは、敵に最も肉薄しているのは、この第八艦隊だからである。

「シトレ!!いよいよ来るぞ!!」



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