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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第180話
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んだけど〜。」
エイドスの指摘に反論できないマキアスは言葉を無くし、クレア大尉が辛そうな表情で黙り込んでいる中、ミリアムは真剣な表情でエイドスを見つめた。
「そもそも”権限”がないってアンタは言ってるけど、その”権限”ってどういう意味なのよ。」
「セ、セリーヌ。お願いだからもっと、丁寧な言い方で尋ねて……」
目を細めるセリーヌにエマは冷や汗をかいて指摘し
「口調の事で私は気にしていないので心配無用です。―――セリーヌさんの疑問についてですが………クロスベルで”零の至宝”の件等を知った皆さんなら既にお気づきと思いますが私は”過去の存在”です。”過去の存在”が異なる時代―――”未来”で”その時代の本来の歴史”を変えるような事は”禁忌”です。ましてや
政
(
まつりごと
)
に介入する等以ての外です。」
エマを制したエイドスは静かな表情で答えた。
「……しかし、その答えでは矛盾が生じてしまいますが。」
「未来の歴史を変えちゃいけないって言ってますけど、女神様自身が思いっきり変えていますよね……?」
「ん。”六銃士”や”特務支援課”に肩入れしたじゃん。」
「何故クロスベルはよくて、エレボニアはダメなのでしょうか……?」
エイドスの答えに疑問が生じたラウラは真剣な表情をし、エリオットは不安そうな表情で尋ね、フィーはジト目でエイドスを見つめ、セレーネは悲しそうな表情で尋ねた。
「彼らに助力したのは”零の至宝”が改変してしまった”歴史の正しい流れを護る為”であり、ゼムリア大陸の歴史の流れを歪ませてしまった”原因”である”零の至宝”の誕生の元となった”幻の至宝”をクロイス家に託した私の責任を取る為とこれ以上”零の至宝”もそうですがクロイス家にゼムリア大陸の歴史を歪まさせない為です。」
「だ、だからと言ってエレボニアは滅びろって言うんですか!?」
「貴女は”女神”でもあるのよね……?どうして女神なのに、人々を助けてくれないの……?」
エイドスの答えを聞いたアリサは悲痛そうな表情で指摘し、ゲルドは不安そうな表情で尋ねた。
「先程ゼムリア大陸の歴史の流れを歪ませてしまった責任を取る為と言ったが……その件で被害を受けたエレボニアの件も貴女が責任を取って、何とかするべきではないのか……!?」
「……まさかとは思うけどエレボニアが滅ぶのも”改変した歴史の正しい流れ”って言うつもりかしら?」
「……だとしたら、余りにも酷すぎだろ……」
ユーシスとサラ教官が厳しい表情でエイドスを見つめている中、トヴァルは疲れた表情で呟き
「お願いします。ただ、二国に情状酌量を認めるように意見して下さるだけでいいんです……!」
リィンは頭を深く下げて懇願した。
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