暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第28話 「乙女のツケは高くつく」
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嫌を直してくれますか?またケーキでも買っていきましょうか?」
とりあえずいつもの手段を提示してみる。ちょっぴり高級なおやつか、好物を作るか、だいたいはこの2つで機嫌は直る。性格がお子様なおかげで手間がかからなくて助かる。さてさて、今回は何をご所望だろうか?
『・・・プレゼント。』
「はい?」
『れーくんから何かプレゼントして欲しいなーって。食べ物じゃなくて何か形に残る物で。』
・・・えっ、今なんて言ったこの人?プレゼント?形に残る物?今までにない要求に動揺を隠せない。こういう女の子っぽいワガママとは縁遠い、というか無縁に近い人のはずなんだけど。どういう風の吹き回しなの?ヤバいどうしよ、想定外すぎて後の展開を用意してないよ。
「・・・えっと、どうしました?誕生日はまだだったと思うんですけど・・・。」
『ん〜?べっつに〜?ただれーくんからそういうの貰ったことないなーって思っただけだよ〜?ホントだよ〜?他意はないよ〜?持つべきものは親友だよ〜?』
「・・・もしかしなくても誤魔化す気皆無でしょ、束さん。」
これも確実に千冬さん案件だな。あの人、どんだけ呼ばれたの根に持ってるんだよ。もしかして更識の言ってたツケってこれのことか?随分と他力本願な代償があったもんだぜ、まったく・・・。
「分かりましたよ。今度帰る時までに何か見繕っておきます。」
『わーい、やった〜♪れーくん大好き〜!』
「はいはい・・・。」
とはいえどうすっかな・・・。束さんって滅多に外出しないから服飾品贈っても意味ないだろうし。服っていってもロリータ趣味の服を男の俺が買うのは難易度高いよなぁ。何でも喜んではくれるんだろうけど、実用性を考えないと・・・。
『さてさて、れーくんの愛情溢れるプレゼントは楽しみに待っておくとして〜。頼まれた件だけど・・・。』
「あ、その前に良いですか?」
『ん?何かな?』
危ない危ない。プレゼントに思考を巡らせすぎて肝心の用事を忘れるところだった。
「実は、ちょっと聞きたいことがありまして・・・」
『・・・というわけだよ。分かったかな?』
「ええ、とても分かりやすかったです。ありがとうございました。」
俺が静聴していたのは一夏に聞けなかった過去。第二回モンド・グロッソにおける千冬さんの不戦敗についてである。俺が期待してた通り、束さんは簡潔に事の顛末を説明してくれた。
『ちなみにれーくんはこのお話をどう思ったかな?かな?』
「そうですね・・・。とりあえず言えるのは千冬さんらしいってことですね。」
一夏の誘拐、千冬さんの試合放棄、ドイツ軍の協力、そして一夏救出。そりゃあ一夏絡みなら千冬さんにとっては最優先事項だろう。同時に一夏が負い目に感じる理由もよく分かる。あのお人
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