6話 セシリア戦
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突起が外れ、それが発射された。
回避も迎撃も不可能。間違いなく必殺と言える2発―――!
だが、それはあくまでもまったく知らなければの話し。
「―――読んでんだよ、んなものぉ!」
再度イグニッションブースト。
だがダブル、トリプルイグニッションブーストは出来ない僕はディレイを挟んでから使用する。
だが、それは前進のためにではない。
真後ろにだ。
「なっ!?」
驚く声が聞こえるが、全速力で後退する。
1回目のイグニッションブーストの衝撃を消しきれていないまま2回目のイグニッションブースト。
そのダメージは予想を僕の遥か上を超え、呼吸が止まりそうになる。
「っっっ!」
熱暴走関係なくレール砲を連射し、後退しながらミサイルの迎撃を行う。
ゴォォォンっ、と2発のミサイルを撃ち落とす。
熱暴走が起こり冷却システムが開始したレール砲をパージして、更に身を軽くする。
「―――っぎ」
そして3度目のイグニッションブースト。
呼吸が止まり、全身がバラバラになりそうなほどの衝撃。意識がブラックアウトしそうになる。
十分な訓練を受けていない操縦者には手に余るほどの無謀な行動。
あの世界は、軽くない、馬鹿にするな、証明できない、証明するんだ、負けたくない、、負けたくないんだ、勝ちたい、……勝つんだ!
一瞬バラバラになる思考だったが、最後の思いが意識に火を灯す。
「―――ぅぉおおおぉおおおおおおっ!」
だがここで、僕に予想もしなかった出来事が起きる。
オルコットさんが狙いが甘いまま射撃を敢行してきたのだが、それが偶然的に僕の手元を撃ち抜いたのだ。
高速で後ろに流れていく夜叉。最後の武装がなくなる。
だけど、戻る時間はない。なら行けるところまで行くしかないっ!
右手でライフルを握り、そのままグシャリと音を立てて破壊、同時に鬼火を操作し90度高速回転。回転の際に左足をオルコットさんの腹部に叩き込む。
ギシィ、と軋むような衝撃と、がぁん、と装甲から轟音がアリーナ内に響かせオルコットさんは弾き飛ぶ。
そのまま僕は追撃し、距離を詰める。
左肩からオルコットさんに突進し、崩れていた体制が更に崩れ無防備になる。
「ふっ!」
右の掌底を胸に叩き込みすかさず左肘で顎を打ち上げる。一瞬浮いた身体に左の正拳をねじ込む。ぐらりと崩れ落ちそうになる身体。大きく踏み込み右から左へとなぎ払うように右手を左脇に叩き込む。
いくら絶対防御があるとはいえ、その痛みや衝撃を完全に打ち消すことはできない。
なら代表候補生とその専用機といえども必ずダメージはあるはず。
ここで決着をつけないと負けるのは僕
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