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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
雨夜-レイニーナイト-part4/悲劇の序章
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たか。待ちくたびれたぞ」
「いやはや、もうしわけない閣下。だが、そちらも手こずらされたようで」
現れた男は、シルクハットを被った色白の妙な男だった。その雰囲気はどことなく怪しい。リッシュモンはこの男がカタギではないことを察した。
「…あの小娘が、すでにわしの動きを見抜いていたとは思い難いが手を焼かれたのは事実だ」
苦々しげに、男に対してリッシュモンは愚痴をこぼす。
「しかしこれはどういうことだ。なぜアンリエッタが姿を消した?」
そういったとき、男に向けてリッシュモンの鋭い視線が突き刺さる。男はとぼけたように首を傾げている。
「なぜ私に聞かれるのだ?」
「わしは圧倒的力を手にした貴様ら(レコンキスタ)こそ勝者となると予想し、わしの財をよこしてやったのだ。わしの身の安全を貴様らが保証するとの約束を忘れたわけではあるまい」
「ええ、もちろん。ですがおっしゃる意味がわかりませんな」
「わしは今回のアンリエッタの失踪が、わしにも知らされておらん貴様らの独断ではないかと見たのだ」
「とんでもございませんな。我々はあなた様からアンリエッタ姫の身柄と、ウルトラマンゼロの変身道具を奪うように頼んだだけです。約束を破ろうなどとは思っておりませんよ」
ゼロの変身道具を奪え。そんなことを言えるのは、普段のウルトラマンゼロが人間の姿で息をひそめていることを知っていなければ言えないことだ。だが、リッシュモンの内通相手はレコンキスタ、そしてそのレコンキスタのバックにいるのは…ハルケギニアと比べ圧倒的な文明力に富んだ星人と、奴らとのコンタクトを可能としたシェフィールドがいる。ゼロの正体も、突き止めていてもおかしいことはない。おそらく、この男もまた…。
「本当か…?だが、黒い巨人の目撃情報は流れている。そして黒い巨人は貴様らとは密接な関係にあるのでは?」
「そのようなことをおっしゃるとは、リッシュモンどの、我々が信頼できぬということですかな?」
「そんなことは言っておらぬ…!それよりも、約束のものの一つは持ってきておる。それと引き換えに、例のものを渡してもらう」
「そうですな。姫など、我々の手にかかれば代わりが効きます。ウルトラマンゼロさえいなければ、こんなちっぽけな国、一瞬で潰せますぞ」
「それを期待できるほどの怪獣を用意したというわけだな?」
「もちろん」
「よかろう…、おい。あれを」
「はっ」
リッシュモンは、男とは反対側の座席に座っている人物に命令する。そこにいる人物は深々とフードをかぶった女だった。彼女は胸元部分が切り開かれた服から露わになっている谷間に手を入れる。男なら…特にオスマン学院長やギーシュほどのスケベ男が見れば扇情的な光景だが、リッシュモンたちは今はそんな光景を見ても今はそれど頃じゃないので興奮していない。彼女が胸元から取り出し
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