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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第179話
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…」

「ふえええっ!?という事はあの小説って、実際にあった話だったの!?」

「………そう言えば”フィーナ”という名前の女神が数あるあの小説の中でも確か一番最初のあたりに出て来ていたな………」

ある事を思い出したミリアムは声をあげ、リィンは冷や汗をかき、トワが驚いている中アンゼリカは考え込みながらフィーナを見つめた。



「フフ、その通り♪彼女―――フィーナ君はアドル君の最初の冒険の部隊で出会った”現地妻”さ♪」

「まあ……うふふ、貴方も罪深い男性なのですわね♪」

「ちょっ、オリビエさん!?誤解を招くような事を言わないでくれ!」

オリヴァルト皇子の説明を聞いてからかいの表情で見つめるアルフィン皇女の様子を見たアドルは慌てた様子で指摘したが

「誤解もなにもその通りですよね?」

「そうですね。エステルさんから聞いた話だと今まで寄った場所やこれから寄る場所で多くの女性達を射止めておきながら、責任を取っていないそうですからね。」

「………………」

苦笑しているフィーナと呆れた表情をしているエレナの言葉に石化したかのように固まっていた。



「そ、そう言えばあの小説で出てくるヒロインのほとんどが最後は主人公を見送るって形で終わっていたよね……?」

「リィンや特務支援課のリーダーより罪深い男ね〜?」

「あの……何でそこで俺やロイドさんが出てくるんですか……?」

エリオットが冷や汗をかきながらアドルを見つめている中、口元をニヤニヤさせているサラ教官にリィンが疲れた表情で指摘した。



「ちなみにそちらの彼女―――エレナ君は”影の国”で彼と再会して、”影の国”から帰還する時にそのまま彼について行ったそうだよ。」

「ええっ!?」

「という事は貴女もかの小説に出て来たヒロインを務めていた方なのですか?」

オリヴァルト皇子の説明を聞いたアリサは驚きの表情でエレナを見つめ、ラウラは不思議そうな表情で尋ねた。

「フフ、小説の内容ではどうなっているか知りませんが私がアドルさんの妻である事は本当の話ですよ。―――エレナ・ストダート・クリスティン。それが私の名前です。」

「”エレナ”……ああっ!確かあの小説のシリーズの途中で主人公と再会して結ばれたヒロインもその名前だったぞ!?」

「オレも少しだけだが覚えている。確か小説では主人公が今まで出会った女性の中で最も強い女性だとも書いてあったな……」

エレナの自己紹介を聞いたマキアスは驚き、ガイウスは静かな表情で考え込みながら呟いた。



「……アドルさん?今の話、どういう事ですか?どうして未来のアドルさんが書いた小説に私の事が誤解されるような人物像として書かれているのですか??」


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