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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜才媛の決意〜
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任を取る為にも逃げるつもりはありません。」
「ユ、ユーディット様……しかし貴女やキュア様はナーシェン様と違い、皇帝陛下達に反旗を翻す事に反対し、内戦が起こってからは自らの私財を投じて民達に支援物資等を送り、更には公爵閣下に何度も陳情したではありませんか!それなのに何故貴女達が犠牲にならなければならないのですか!?」
女性―――カイエン公爵家の長女、ユーディット・カイエンの決意を知った兵士はユーディットの今までの行動を思い出し、辛そうな表情で反論した。
「―――それが”貴族の務め”だからです。貴方は直ちにオルディスの防衛部隊に連合軍に降伏する指示を私が出した事を伝えてください。……今までカイエン公爵家に仕えて頂き、ありがとうございました。さあ、行って下さい。」
「ユーディット様…………クッ……失礼します……!」
ユーディットに指示された兵士は辛そうな表情で身体を震わせた後退出した。
「ユーディ…………私達、どうなるの……?」
兵士が出て行った後娘――――ユーディットの妹であり、カイエン公爵家の次女であるキュア・カイエンは表情を青褪めさせて尋ね
「大丈夫よ、キュア……今度の相手はあの
魔人
(
イグナート
)
と違って話が通じる人間の上、しかも好色家……交渉の余地は十分にあるわ。」
恐怖に震える妹を安心させるかのようにユーディットはキュアを優しく抱きしめて、キュアの背中を撫でた。
「え……ユーディ、まさか……!」
姉の話を聞いてある事を察したキュアは信じられない表情でユーディットを見つめ
「私の事は心配しないで。今度こそ貴女を救ってみせるわ。」
ユーディットは妹を安心させるかのように優しげな微笑みを浮かべた。
そして数十分後、連合軍はついにオルディスに到着しようとしていた。
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