5話
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の理由だと感じられればいい。
じゃあ、僕は? 確かに両親はIS研究者であったが、僕はそれに関わったことは一度もない。
そんな僕がISに乗っているのだ。大多数の弱い人はこう考えるのではないか?
なんで、あんたが。なんで、お前のような男が。なんで、私が持つはずの専用機を持っているの? ってね。
自分が持っていないものを別の人が、しかも男が持っているのだ。その怒りは半端なものではないだろう。
そんな状態だと、外だけではなくて中も危険、ということか。
……知るか。好きでこんなものに乗っているわけじゃないんだ。お前たちはそうやって勝手に人のせいにしていればいい。
そんな暇あるなら僕は足を進める。いや、進めるしかないんだ。
僕を惜しみながらも背中を押してくれた姉や仲間たち、そして僕を救ってくれたあの世界の為に。
「まぁ、そんな難しい顔しないでね。私は学園でも有数の実力者だから、キミを守るし、それにキミの特訓や勉強に付き合えるから悪くない話しだと思うよ?」
守られなければいけないほどの自分の弱さにいらつき、手に力が入る。
落ち着け、弱いだけなら誰も追いつけないほど強くなればいい。たったそれだけの話だ。
強くなりたいなら、行動を惜しまない、思いつく限りの手段を、可能性を試すのだ。
戦いの場に必勝法など存在し得ない。だから自分自身を進化させ続ける、前進し続けることが、強くなり続ける為の最短の道であると過去の戦いから学んでいる。
だから僕は自分の足で暗闇の中に飛び込み、ありとあらゆる方向に足を進めた。
隅から隅まで開拓すれば、どれが良くてどれがダメなのか? それを経験として知識として身体の全てが理解してくれるのだ。
どれだけ時間がかかっても、人に無駄だと馬鹿にされてもだ。
そうやって、僕は今まで強くなっていったんだろう?
なら、そのやり方を信じるしかないじゃないか。
特に、今回に関してはそれを徹底するんだ。
勝負というものを理解してもらうためには。
「……なるほど、現役の国家代表に教えてもらえるなんて凄い話しですね。それは強くなれそうです」
「うん、キミの試験の時のデータを見せてもらったけど、キミはまだまだ伸び代があるよ。だから―――」
「ですがお断りします」
「―――えっ?」
一瞬、何を言われたのか理解できないといった顔になる更識生徒会長。
「僕は1週間後に勝負を軽くする愚か者と対決します。確かにあなたに教えてもらえれば大きく成長することができるでしょう。勝算も大きく上がるかも知れません。もしかしたら勝利に繋がるかもしれません。今の自分が弱いということも理解してます。でもそんな安易な道を歩くのは、今回に限っては絶対
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