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転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1342話
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を超えている。
 それもかなりのレベルで、だ。
 多分……いや、間違いなくスイートルームとかの場所に常備する為だけに開発された代物だと思われる。
 普通の缶紅茶とかは200円しない程度だが、恐らく……本当に恐らくだが、この缶紅茶を市販するとすれば1缶1000円は楽に超えるだろう。
 ……まぁ、それでも結局は缶紅茶というだけあって、本物のプロの紅茶に比べれば大分落ちるのは事実なんだが。
 エザリア達もこの缶紅茶の味には驚いたのか、何度も自分が握っている缶を見つめている。
 この様子を見る限りだと、やっぱりこの缶紅茶は俺の部屋にしか用意されていなかったんだろう。
 そんなエザリア達の様子を見ながら。本題に入るべく口を開く。

「それで、何の用だ? 何か気になる事があるって話だったけど」
「え? あ、ええ。……実は、木星蜥蜴の本拠地があるだろう木星に対してシャドウミラーから偵察隊を送りたいという話をしたんだけど、反応が芳しくないのよ」
「それは単純に、木星蜥蜴の技術を俺達に独占されたくないってだけじゃないのか? 正確には木星蜥蜴というか、火星古代文明だろうが」

 木星蜥蜴が火星古代文明と関係がある以上、今までそれを独占していたネルガルとしてはシャドウミラーだけに木星にあるだろう各種生産プラントを奪われたくないだろうし、連合軍にしても同様だろう。
 特に相転移エンジンは、シャドウミラーのブラックホールエンジンに比べると色々と欠点が多い代物だが、それでもこのナデシコ世界ではグラビティブラストやディストーションフィールドを使う為の大出力エネルギーを得る為には必須の代物なのだから。
 そう告げると、エザリアは首を横に振る。

「私もその辺は考えたわ。けど、偵察に連合軍から何人か派遣してもいいと言っても、それでも拒否するのよ。それも、上層部の軍人に限って」
「つまり、地位があまり高くない軍人は偵察に賛成しているのか?」
「ええ」

 あっさりと頷くその様子を考えると、1つの結論が見えてくる。
 つまり……

「連合軍の上層部は、俺達に木星へと行って欲しくはない訳だ」
「でしょうね。そうなると、何を隠しているのか気になるわね」

 エザリアも同様の答えに辿り着いていたのか、頷いてくる。
 いや、エザリアだけではない。あやかや千鶴の2人も同様だ。
 政治班である以上、その程度は最初から予想してやって来たってところか。

「で、何を隠していると思う?」
「さぁ? そこまでは。ただ、当然私達に知られたくない事が何かあるんでしょうね。本当にそれを知るつもりがあったら、木星に行ってみるのが一番だと思うけど?」
「やっぱりそれがベストか。向こうは行って欲しくないんだろうが、それを俺がわざわざ守らなくてもいいだろうし」

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